原因が分からず完治が難しい難病患者のうち、4割以上が無収入の状態にあることが、厚生労働省の初の調査で分かった。また無職者のうちの約4割も在職中に発症して退職しており、調査を担当した国立保健医療科学院は「難病患者の経済環境が厳しい上、就労のサポートが不十分な実態がある。企業の理解を求め、離職防止に取り組む必要がある」と指摘している。 調査はパーキンソン病や筋無力症などの難病患者32団体を通じて昨年10月、主に首都圏在住の5000人に調査票を送り、2203人から回答を得た(回収率44%)。国が難病患者の生活実態を調べるのは初めてで、今後実施する本格的な調査の予備調査として行った。 調査によると、所属世帯で難病患者本人に「収入がある」のは57.1%で、「収入なし」は42.9%だった。 また、仕事をしているかどうかの設問では、全体の約6割が「収入のある仕事をしていない」と回答した。 無職になった経