怪物君との別れ 新造船の処女航海は、まずまずの漁に恵まれた。 操業21日、満船。 マグロ船では、魚倉が満杯になることを満船と呼ぶ。 グァム島へ向けて帰港をしている途中。 怪物君からこの航海で船を降りて、他の船に移ると聞かされた。 訳を聞くと「グァムにはソープランドとパチンコ屋がないから」と 怪物君らしい答えが返ってきた。 怪物君と過ごしたマグロ船での4年間。 彼には、新人の頃からすごく可愛がってくれた。 “漁師”を、絵に書いたような人だった。 キャバクラのお姉さんに「好き」と言われれば、本気になり 金を貢ぎ、フラれては落ち込む。 風俗のお姉さんに“イク”と言われ、それを真に受けて「俺は風俗嬢をイカせた」と豪語し。 優れた上腕を持ち、腕が太すぎるためTシャツが着れずに、常にタンクトップ。 「女の爪で背中をガリッ」っとされるために、チンチンを濡れたタオルで鍛えるも 一緒に乗船した4年間で、背中