ソースコードが公開され、自由に利用・修正・再配布できる「フリーオープンソースソフトウェア(FOSS)」のように思えるのに、実際には「一部だけ異なるライセンスのコードが混ざっている」といったことがあります。それを教えてくれるのが「Is it really foss?」というウェブサイトです。 Is it really foss? https://isitreallyfoss.com/ 「Is it really foss?」にアクセスすると、こんな感じで新規追加された順にFOSSの名前が並んでいて、それぞれの分類がアイコンと色で表示されています。 分類は「Yes!(FOSSである)」「Partially(オープンコアで部分的にFOSS)」「Issues exist(主にFOSSだが問題あり)」および2種類の「Nope!(FOSSではない/FOSSではないがFOSS関連のライセンス問題あり)」
クラスメソッド、Claude Codeを使った開発を体系化、効率化するフレームワーク「Tsumiki」をオープンソースとして公開 クラスメソッドは2025年7月29日、AnthropicのAIコーディングツールClaude Codeを使った開発を体系化・効率化するフレームワーク「Tsumiki」(積み木)をオープンソースとして公開した。 クラスメソッド、AI支援型テスト駆動開発フレームワーク「Tsumiki」を公開〜AIを活用しながら品質を確保する開発手法をオープンソースで提供〜 / AI支援型テスト駆動開発フレームワーク 「Tsumiki」を公開🎉 \ Anthropic社のAIエージェント駆動型コーディングツール 「Claude Code」の活用を体系化・効率化する フレームワーク「Tsumiki(積み木)」を 本日よりオープンソースとして公開いたします! 詳細はこちら👉
オープンソースソフトウェアの開発プロジェクトでは「企業が開発に貢献せずに修正依頼ばかり送りつけてくる」といった問題が発生しがちです。オープンソースCMS「Drupal」の開発チームはプロジェクトの貢献度を可視化することで問題を回避しようと試みています。 Solving the Maker-Taker problem | Dries Buytaert https://dri.es/solving-the-maker-taker-problem オープンソースソフトウェアは大企業の営利プロジェクトにも採用されており、現代のIT産業の大部分はオープンソースソフトウェアなしでは成り立たない状態になっています。しかし、オープンソースソフトウェアは極少数の開発者の無償の奉仕で開発されているものも多く、「企業が貢献しないくせに修正は求めてくる」という問題が発生しがちです。最近ではWordPressの開発
これまで明確な定義がなかった「オープンソースAI」の定義をオープンソース・イニシアティブ(OSI)が発表した。テック企業が「オープンソース」という言葉を都合よく使っているとの批判への回答となるか。 by James O'Donnell2024.08.26 12 この記事の3つのポイント オープンソースAIの定義がOSIにより発表された 定義はAIモデルの使用、検査、修正、共有の自由を規定している 訓練データの透明性については意見の相違があり折衷案となった summarized by Claude 3 オープンソースAIは現在、至る所に存在する。問題は、実際のところそれが何なのかということについて、意見が一致していないことだ。今、私たちはようやくその答えを得られたかもしれない。オープンソースであることの意味の裁定者を自任するオープンソース・イニシアティブ(OSI)が、新しい定義を発表したのだ
このブログは会社の広報のためのものですから、あまり政治的なことやセンシティブなことを書くつもりはありませんが(いつもの出だし)、ここ最近のAI関係の人達のライセンスに対する考え方はいかがなものかと思うことが増えて来ました。 そのことの是非をここで言うつもりはありません。言いたいことは山ほどあるのですが、弊社の業務的にはどうでもいいことです。ただ、その中にあった「商用利用禁止のオープンソース」という話から派生して、表題のような話を書いてみようかと思います。 弊社のオープンソース戦略(?) 特定の顧客がついた仕事の成果物は別として、社内用に作ったもの、あるいは自社サービス用に作ったものは、原則オープンソースライセンスで公開することにしています。 今のところ弊社名義のGitHubのピン止め公開リポジトリは3つしかないので、そんなにドヤれるものでもないですけどね。GitHubに置くのに必要なコード
前回翻訳したAGPLを理解する: もっとも誤解されたライセンスでは、実体以上に強いライセンスであると思われているケースについての紹介がありました。 もちろん、使い方次第ではアプリケーションコードの開示が必要になってしまうケースもあるかと思います。前回のエントリーはわかりやすい切り口で書いてくれていますが、いくつか、やはりプロダクトコード側へ制約が出るケースが考えられるので、その点についてまとめてみます。 AGPLの特徴を2行でまとめると以下の通りかと思います ネットワーク越しに利用することも配布とみなし、AGPLで書かれたアプリケーションのソースにアクセスする権利が伝わる ネットワーク越しの利用することはリンクではないため、ネットワークで通信するアプリケーションのライセンスをAGPLにする必要はない 配布とリンクがごっちゃにされるのが、よくされる誤解の原因かと思います。もしネットワークアク
「Zoraxy」は外部からのアクセスを設定に応じてさまざまなサーバーに振り分けるリバースプロキシです。オープンソースで無料なのに加え、転送など各種の設定をブラウザからアクセス可能なコントロールパネルで完結できるとのことなので、実際に使い勝手を確かめてみました。 Reverse Proxy Server | Zoraxy https://zoraxy.arozos.com/ 公式サイトにアクセスし、「Download」の右側にある「Open」をクリック。 Windows向けの実行ファイルは2種類存在しています。Windows 7を使用する場合は「zoraxy_windows_amd64_NT6-1.exe」を使用し、それ以外の場合は「zoraxy_windows_amd64.exe」を使用すれば良いとのこと。今回はWindows 11を搭載したPCを使用するので、「zoraxy_window
www.technologyreview.com 日本語版にはまだ翻訳があがってないので取り上げておく。 [追記]:日本語版に「誰もがオープンと言い出した ——AI業界で攻防、オープンソースの定義を巡り」が公開されている。 「テック業界はオープンソース AI のなんたるかで合意できない。それは問題だ――その答えが、このテクノロジーの未来を誰が形作るかを決めるかもしれない」という文章である。記事の冒頭を訳してみよう。 突如として、AI 界隈で「オープンソース」が最新のバズワードになっている。Meta はオープンソースの汎用人工知能を作ると宣言した。またイーロン・マスクは、AI モデルをオープンソースにしていないと OpenAI を訴えている。 時を同じくして、オープンソースの覇者として名乗りを上げるテックリーダーや企業も増えている。 しかし、根本的な問題がある――「オープンソース AI」が何
コンピュータやOSS関連のニュース・話題を扱う老舗掲示板サイト「スラド」が2024年1月末に終了する。01年のオープンから約23年の歴史に幕を閉じることになる。運営元の変更に伴い閉鎖計画が進む中、受け入れ先が決まらなかったようだ。 スラドは、23年間ほぼ変わらないシステムを維持してきた老舗サイト。他人のコメントをユーザー同士で批評し合い、特定の管理者に依存しない仕組みは、オープン当初、画期的だった。 前身は「スラッシュドットジャパン」。米VA Linux Systemsが運営していたニュースサイト「Slashdot」の日本版として2001年5月、同社の日本法人が正式にオープンした。 VA Linux Systems日本法人は07年、スラッシュドットジャパンとOSS開発サイト「SourceForge.JP」を含むOSDN部門を分離し、07年にサンブリッジ子会社のOSDNに譲渡。15年にスラッ
「Linux」カーネル開発者であり、LWN.netの編集責任者を務めているJonathan Corbet氏は「Linux Foundation Member Summit」の場で、Linuxカーネルのメンテナーが抱えている問題と、そうした状況が手に余るようになってきている理由について説明した。 事実、Linuxコードのメンテナーの多くがバーンアウト(燃え尽き症候群)に陥っている。なぜだろうか。その理由は数多くある。しかしまず、Linuxカーネルのメンテナーが実際に行っている作業を理解する必要がある。 Linuxコードのメンテナーというのは、何千人もの開発者からのマージ依頼を受け取り、コード中にエラーがなく、リグレッション(退行)がないことを確認し、ワークツリーの上流や下流にある他のメンテナーによるパッチとの連携を調整し、最後にマージ対象パッチをメインラインに取り込むという作業を担う人々だ。
OSSへのちょっとしたコントリビューションに成功したので、どういう流れでコントリビュートしたのかブログに簡単に流れをまとめてみようと思います。OSS活動してみたいけどどういう流れでやれるのか気になっている方の参考になれば幸いです。なお今回の修正Pull Requestはこちらです。 github.com 経緯 GitHub App の権限で Songmu/tagpr を利用する - stefafafan の fa は3つです とかにも書いたのですが、個人的に作ったライブラリにこちらの Songmu/tagpr を導入したら便利になったので、そのままはてなで運用している以下のリポジトリとかでも使ってみてはどうかとブログチームの方に紹介しました(自分はブログチームではないのですが、Slackの雑談チャンネルでおもむろに紹介しました)。 github.com このあと軽くウォッチしていたら、なぜ
はじめに TerraformやVaultを開発するHashiCorpは自社製品をOSSのMPL(Mozilla Public License v2.0) から、ソースコードは公開するも一部の利用に制限があるBSL(Business Source License) への変更をアナウンスしました。 これは2018年のRedisを皮切りにMongoDBやCockroachDB、ElasticSearchなど多くのプロダクトで進められている脱OSSの流れです。商用のオープンソース[1]と言われてしまうこともある最近のこの動きの理由は何故なのか? という点を以下の動画で解説しました。 動画中では尺の都合で端折った個所も多いので、こちらの記事の方にもまとめておきたいと思います。 OSSとは? OSSの定義 まず、OSS(オープンソース)とはなんでしょうか? これはRMSのフリーソフトウェアを源流とする
出典:日経Linux、2021年9月号 pp.144-150 「まつもとゆきひろのプログラミング質問箱」を改題、編集 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります) 連載「プログラミング質問箱」の2回目は「オープンソース」についてです。Rubyの創始者、まつもとゆきひろがプログラミングに関係あったり、なかったりする質問に独自の視点で回答します。 こんにちは、まつもとゆきひろです。今回は現代において社会を動かす原動力ともなっているオープンソースについて、その起源や経緯を含めて解説しましょう。 [オープンソースの秘密] Q.オープンソースとはなんですか? これは簡単なようで実は難しい質問ですね。「オープンソース」とは、「オープンソースソフトウエア」の省略形、または、「オープンソースソフトウエア」から連想される「何か」です。 この質問に対して明確に回答するには、まずオープンソ
(結論はなく、ダラダラ昔話を書いただけ。) サービスやプロダクトの開発にあたって、自社外で開発されたオープンソースソフトウェア(OSS)を外部コンポーネントとして使うという場面は今や当たり前だと思うけど、そのOSSができるだけ長く保守開発を続けてくれるにはどうしたらよいか、ということまで考えることは少ないだろう。 OSSはそのライセンス遵守の上では金銭を支払うことなく自由にサービスやプロダクトに使えるし、うまく機能がハマれば開発の費用・時間コストを大幅に軽減できる。 ただ、そうしてできた素晴しいサービス、プロダクトのアーキテクチャを見返してみると、個人の手弁当のOSSが危ういバランスを支えてSPOF的に存在していることがある。ジェンガの絵がよく出てくるよね( File:dependency.png - explain xkcd )。 Someday ImageMagick will fin
ソフトウェアサプライチェーンのセキュリティ強化が盛んになっているが、オープンソースソフトウェア(以下、OSS)管理ソリューションを提供するTidelift社が2023年5月2日(現地時間)に発表した報告書によると(注1)、OSS保守者の60%以上が、無給で趣味として保守を実施している。 この報告書は、政府や民間産業によるOSSの使用とそのプロジェクトを支える労働力に対する報酬の不足との間に引き続き存在する不均衡を強調している。 企業の「OSSただ乗り」はセキュリティ上にも悪影響 調査対象となった300人の保守者のうち、自分自身をプロフェッショナルと見なし、収入の大部分をオープンソースプロジェクトの仕事から得ている人はわずか13%だった。約23%はプロジェクトのメンテナンスの報酬を収入の一部としており、自らをセミプロとみなしている。 オープンソースは、連邦政府機関や企業のユーザーに広く利用さ
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