外国為替市場で、円安が進行している。鳩山由紀夫首相の辞任で政局の不安定化による“日本売り”もあるが、後継首相に有力視される菅直人副総理兼財務相の代表選出馬で、財務相就任時の舌禍で物議をかもした“円安誘導”への思惑も、大きな円安要因になっている。 3日午前の東京外国為替市場の円相場は続落し、1ドル=92円台前半で取引された。同市場では約2週間ぶりの円安ドル高水準となった。午前9時現在は、前日比48銭円安ドル高の1ドル=92円08〜10銭。ユーロは78銭円安ユーロ高の1ユーロ=112円80〜82銭。 市場では、菅氏が次期首相に就けば、円安誘導に動くのではないかとの思惑が出て、円売りドル買いを誘っている。 菅氏は今年1月に藤井裕久氏の辞任を受け、財務相に就任した際の会見で、「経済界からは90円台、できれば半ばあたりが貿易の関係で適切ではないかという見方が多い。もう少し円安の方向に進めばいい」と述