老朽化した中古オフィスビルの改修需要が高まっている。入居率のアップや賃料の下落を防ぐのが目的だが、改修項目として増えているのがトイレのリニューアルだ。「女性用トイレの改修が魅力向上に一役買っている」(大阪ビルディング協会)といわれ、ビルオーナーの間では今、“トイレ革命”が合言葉となりつつある。目利きは女性社員…ビル再生「トイレ革命」 大阪市内の賃貸オフィス動向などを調査・研究する大阪ビルディング協会によると、企業がオフィス入居を検討する際、担当者の大半は女性社員を伴って見学に訪れるという。 「そこで同行した女性社員が執務スペースとともに必ず確認するのがトイレなんです」。衛生陶器大手のTOTOの担当者は、トイレがオフィス選びの重要な選択肢となっていることを明かす。 「臭い」「汚い」「暗い」の“3Kトイレ”があるビルの稼働率が改善することは少なく、入居条件にトイレの改修を課す企業も増えてきた。