自民党の下村博文政調会長が発信力強化に腐心している。プロジェクトチーム(PT)を次々と発足させて政策通をアピールし、求心力を高める狙いだ。「ポスト菅」を見据え最大派閥・細田派の総裁候補を狙うが、「菅降ろし」と受け取られかねない発言が波紋を呼んだ。調整力が課題とされる中、本格化する新型コロナウイルス対策の特別措置法改正の議論で、主導権を発揮できるかが将来へのカギとなる。 「私から直接、官邸に報告する」 特措法改正が正念場 7日に党本部で開かれた新型コロナウイルス感染症対策本部で、出席議員から「国と都道府県の権限を明確にすべきだ」「PCR検査をもっと受けられるようにしてほしい」などの注文が相次いだ。本部長の下村氏は会議後、「緊急性を要するものは私から直接、担当大臣、官邸にまず電話で報告する。来週に党の意見をペーパーにまとめて、政府に申し入れたい」と記者団に語った。 特措法の改正は昨年12月、党