よかったです。一本の映画としても、ひとつのシリーズの集大成としても満足できる出来だったと思います。 「アリーナでのライブ」というアイドルとしてのひとつの到達点を目前に、主人公天海春香の成長を描く。 TVシリーズを通して十分に成長した765プロのメンバーの絆は固い。ライブのリーダーに選ばれた春香にも全幅の信頼を寄せ、挫折を抱える後輩矢吹加奈への対応も一任する。 しかし春香は、一人のアイドルでもグループの単なる一員でもない「リーダー」という新たな役割に戸惑い、自分に憧れてアイドルを目指した可奈をなんとか助けたいと苦心する。 彼女が可奈にこだわる理由は、可奈がかつてアイドルに憧れていた頃の自分に重なるからだ。挫折してアイドルを辞めたいと泣く可奈を引き戻すという決断が正しいかどうかはわからない。仲間たちの力強い信頼を背に感じるからこそ、苦渋である。 しかし昔の自分を否定したくない、だからこそ「私は