「税と社会と格差是正」 (第9回 聞いて、話して、考える―ポストMDGsナイト・カフェ) この4月日本では、消費税が8%になりました。日本の消費税は、もともと厳しい財政を見越して社会保障費捻出のために設けられたものですが、増大する社会保障費を支えるために今回の増税となりました。 国際社会に目を向けてみると、税に関する政策的な流れに変化が起こっています。例えば最近国際通貨基金(IMF)は、所得に比例して税負担も大きくなる累進的な税を再強化すべきという提言を行っています。そこには、近年ますます拡大し、経済や社会への悪影響をおよぼしている格差の問題があります。 特に大きな格差で苦しむのが途上国ですが、ここにも変化が見られます。貧困削減等を目指しているミレニアム開発目標(MDGs)の後継目標となる「ポスト2015開発アジェンダ」(ポストMDGs)に関する国連での議論では、ODA(政府開発援助)に頼