深沢村の土蔵から五日市憲法草案を発見し、学会に波紋を投げた剛骨の民衆史家・色川大吉の歴史論集。歴史学者たちへの回想や宮沢賢治、憲法についてなど、折々に発表した珠玉の歴史論… 色川大吉歴史論集 近代の光と闇 [著]色川大吉 天皇制の是非について2人の歴史学者が対談した。 A「これは憲法にあきらかなように、すべて国民に任せるという気持です」 B「国民が望むか望まないかの問題ですね、場合によっては天皇制は無くなってもよい」 A「そういうことだと思います」 B「昭和という元号についてはどうですか」 A「西暦にしたらよいですよ。(元号は)なにかにつけ、とても不便です」 Aは、昭和天皇の弟で古代オリエント史学者の三笠宮崇仁(たかひと)、Bは本書の著者色川大吉である。戦後すぐ、三笠宮は東大文学部で西洋史を、色川は日本史を学んだ。右のやりとりは、もともと1974年に月刊誌に掲載された対談の一節。三笠宮との
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