オフィスに通勤せず、自宅などで仕事をする「テレワーク」。新しい時代の働き方として世界中でいま注目を集める一方、そのデメリットも指摘される。実際、「テレワーク先進国」フランスの実態を取材した村田弘美氏によれば、フランスでは「テレワークは週2日まで」とする企業が多いという。フランスではなぜテレワークが普及したのか、そしてなぜ週2日までなのか。村田氏の現地レポートで、テレワークの「真実」に迫る。 駅にもある「コワーキングスペース」の充実度 欧州では、以前からテレワークのニーズはあったが、広く浸透にするまでには至らなかった。ところが、近年になって社会環境が変化し、フランスでは「テレワーク」や「リモートワーク」の導入が急速に進んだ。 テレワーク浸透の背景には、高等教育を受ける国民の増加、第三次産業の伸び(全労働人口の76%が第三次産業に従事する)、労働のデジタル化のほかに、スマートフォンをはじめとし