経済学の一分野であるゲーム理論では、人々の利害関係を分析する方法を開発し様々な社会・経済の問題に適用してきました。その積み重ねにより、研究者たちは「与えられた制度=ゲームのルールのもとで人々がどう行動するか」について多くの知見を蓄積してきました。 このように、ゲーム理論が現実を説明する「理学」として成熟するに従って、今度はこのアプローチを逆転させ「人々にとって望ましい結果を得るにはどのような制度=ゲームのルールをデザインすればよいか」という形で、理論による制度設計を現実問題に実装する「工学」的な応用を目指す領域が発展しています。この領域が「マーケットデザイン」という学問です。 マーケットデザインは、その成り立ちから、制度への参加者が自ずと社会全体にとって望ましい行動をとってくれるようなインセンティブ設計の問題を解決することを得意としています。 例えば、社内人事制度において、「本人の希望を尊
はじめにMetaのFundamental AI Research (FAIR)という研究グループの音声翻訳チームでresearch scientistをしています.今回,京都大学で学士・修士・博士を取得した後,Metaでポジションを獲得した経緯について書きます.日本の大学に在籍しており,私と同じようなキャリアを目指している方や,これから目指そうとされている方の参考に少しでもなれば幸いです.本記事では,どのようにインタビュー対策すれば良いかではなく,どうすれば日本の大学からアメリカのbig techのポジションのインタビューのチャンスに辿り着けるのかに焦点を当てたいと思います. 研究が好きで博士課程に進学したものの,進学当時はいつかアメリカで就職できたらいいな,博士課程の間にアメリカでインターンシップを経験できたら嬉しいな,くらいの感覚でした.どうしてアメリカで働きたいと思ったかというと,議
勉強したいことはあるけれど、学校に通ったり誰かに習ったりするのは時間も労力も捻出が難しい。でも諦められない。そんな人に残された手段が「独学」だ。その実践者として、長年の勉強技術をまとめた『独学大全』の著者・読書猿が伝授する、アイデア管理法から検索ワードの見つけ方まで、ここに公開。「『独学大全』の著者・読書猿が伝授。好きなものを好きなだけ学ぶ「独学」のススメ〜前編〜」も読む。 独学者の強い味方は 図書館と書誌にあり。 現在も会社勤めをしている彼は、本を読んだり原稿を書いたりするのは大抵通勤電車の中。工夫しているとはいえ、今も本を読むのは決して速くないという。 「ただし、独学において一番時間がかかるのは本を読むことよりむしろ、読むべき文献と出会うことです。知らない文献は永遠に読めません。本当に自分が知りたいことが書いてある本に辿り着く方法を見出す必要があります。そこで役に立つのが書誌や図書館の
なぜ私たちはいつも締め切りに追われるのか──そんなタイトルの論文がX(元Twitter)上で話題になっている。筆者は、日本のAI研究の第一人者である東京大学の松尾豊教授。そんな松尾教授が産業技術総合研究所の研究員だった頃に書いた研究報告だ。 内容はタイトルにあるように、研究者がいつも締め切りに追われる理由を探るというもの。序論では「余裕をもって早くやらないといけないのは分かっている。毎回反省するのに、今回もまた締め切りぎりぎりになる。なぜできないのだろうか? われわれはあほなのだろうか?」と言及。研究者が創造的な仕事をするために、締め切りがいかに重要な要素になっているか解析するとしている。 研究者の精神的ゆとりの単位「ネルー値」 論文では、研究者の精神的ゆとりを表す単位「ネルー値」を提案。1ネルー=「今日、このまま寝てしまっても締め切りなどに影響がない状態」であり、「n日寝てしまっても締め
去年の4月くらいから、論文を読む事が出来るようになった、という気がしている。 もう一年以上前の話なんだが。なんとなくその事をブログに書いてなかったな、と思ったので、ここに書いておく。 論文を読む、というのは、みんなやっている、と主張はするものだ。 ちゃんと理解できているかは怪しいものだが、 一方でその区別もそんなにはっきりとはしていないので、 誰が論文は読めて誰が読めてないのかもよく分からない。 論文の分野にもよるからますます一概には言えない。 ただ、機械学習の仕事では論文を読むのは重要な日常業務の一つで、 この能力が明らかに不足している人というのはかなり居る。 明確な境界を決めるのは無理だけれど、明らかに足りてない場合は明白に分かるし、皆が言う程はこの能力は簡単な物では無い。 実際、自分も2015年ころには、この論文を読む能力が低くて困っていた。 2017年の4月頃には読めるようになった
(図書館学系の話題でもあるからちょっと悩んだけれど、文献読解全般に関する内容だからこちらへ) 既に日々論文をバリバリ読んでいるひとには今更な記事だろうけれど、分野ごとの違いもあって興味深かったのでざっくり記録する。 論文を大量に読む際に、頭から几帳面に読んでいると時間がどれほどあっても足りないし、後から「こんなことが書いてあった論文なんだったっけ?」という問題も発生してしまう。 研究者の皆様はMendeley などの文献管理ツールをを用いていることが多いかとは思うが、それでも論文の読み方そのものに工夫をすればインプット/アウトプットの効率が圧倒的によくなるので、やってみるにこしたことはない。 その工夫とは何かというと、論文を読むときに「特定の問いに集中して読む」というものだ。学術論文は分野ごとの違いはあれ、必ず特定の流れに従って構成されている。そこで要点のみに注目して読み、他の事項を捨てる
<目次> こんな方に向けて書いた記事です 落合陽一の論文を爆速で読むフォーマットとは?? どうしてこの素晴らしいフォーマットを活用できないのか? 僕が考えた勝手に改訂版 結論 こんな方に向けて書いた記事です いやあ論文が読めない。読まないといけないことはわかっているけれども読めない。そんな大学生が書いた記事です。「僕のような論文を読むのに慣れない学部生」や、「実験に忙しくて、ここだけの話、論文を読むことが習慣化していない、、なんていう院生」の方には参考になると思います。結論から言うと、論文が読めなかった学部生の僕が一ヶ月に25本くらいのペースで、ほぼ毎日論文を読んで得たことをアウトプットすることに成功しました。 論文を読んでいても意味不明すぎて、シュレッダーにかけたくなる気持ち、すごくわかります。この記事を読んだ人が少しでも論文が読めるようになれば幸いです。 落合陽一の論文を爆速で読むフォ
金融業界は、AIの活用が求められる一方で、その複雑さと専門性から多くの課題がありました。しかし、コロンビア大学とニューヨーク大学の研究者らが開発した新フレームワーク「FinGPT」が、その課題を解決する可能性を秘めています。FinGPTは、誰でも金融分野特化の大規模言語モデルを開発することを可能にし、金融業界のAI開発を一歩前進させることを目指しています。 参照論文情報 タイトル:FinGPT: Open-Source Financial Large Language Models 著者:Hongyang Yang, Xiao-Yang Liu, Christina Dan Wang URL:https://doi.org/10.48550/arXiv.2306.06031 GitHub:https://github.com/AI4Finance-Foundation/FinGPT,htt
2024年04月05日(金)1 tweet 4月5日 MizumotoAtsushi@MizumotoAtsushi なんでPerplexityに聞くような質問を、会ったこともない人から質問されるのかよくわからないけど、そういうのよくある。たとえば、「どの先行研究がいいですか?」とか、「どの質問紙がいいですか?」みたいなの。そんなの自分で読めや!w posted at 21:24:39 2024年03月07日(木)1 tweet 3月7日 Perplexity@perplexity_ai Perplexity is now available in Korean (한국어), Japanese (日本語), German (Deutsch), French (Français), and Spanish (Español). Change your preferred language i
ブログ「読書猿 Classic: between/beyond readers」主宰。「読書猿」を名乗っているが、幼い頃から読書が大の苦手で、本を読んでも集中が切れるまでに20分かからず、1冊を読み終えるのに5年くらいかかっていた。 自分自身の苦手克服と学びの共有を兼ねて、1997年からインターネットでの発信(メルマガ)を開始。2008年にブログ「読書猿Classic」を開設。ギリシア時代の古典から最新の論文、個人のTwitterの投稿まで、先人たちが残してきたありとあらゆる知を「独学者の道具箱」「語学の道具箱」「探しものの道具箱」などカテゴリごとにまとめ、独自の視点で紹介し、人気を博す。現在も昼間はいち組織人として働きながら、朝夕の通勤時間と土日を利用して独学に励んでいる。 『アイデア大全』『問題解決大全』(共にフォレスト出版)はロングセラーとなっており、主婦から学生、学者まで幅広い層か
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