ファッション産業は、大量生産・大量消費、大量廃棄により、製造にかかる資源やエネルギー使用の増加、ライフサイクルの短命化などから環境負荷が非常に大きい産業と指摘されるようになり、国際的な課題となっています。そして、衣服の生産から着用、廃棄に至るまで環境負荷を考慮したサステナブル(持続可能)なファッションへの取り組みは、近年急速に拡がっています。衣類の多くを海外に依存する日本においては、その環境負荷が見えにくいのが現状です。また、使用後に手放された衣類は十分に活用されているとはいえません。そこで、環境省は2020年度より日本で消費される衣服と環境負荷に関する調査を実施(ファッションと環境に関する調査)。私たちの衣服の背景をしっかりと見つめることから、生活者として、企業として、どのようにして改善できるかを考えていきましょう。 サステナブルファッション: 衣服の生産から着用、廃棄に至るプロセスにお
日本で生産された服の約半分は、誰にも着られることのないまま処分されてしまう。小島ファッションマーケティングの調査(2018年)よると、国内で流通する衣料品(下着除く)29億点のうち、実際に購入されたのは13.5億点。消化率は47%にとどまっている。 この問題にテクノロジーの力で挑んでいるのが、「DROBE(ドローブ)」創業者の山敷守だ。同社では、AIを活用することで一人ひとりに合わせた商品を提案するパーソナライズファッションEC を運営するほか、収集したデータをもとに、「本当に売れる服」の開発も進めている。 IT業界でキャリアを積んできた山敷は、かねてから好きだったというファッションに「IT」をかけ合わせることで、“消費されない服”を減らす仕組みづくりに挑む。目指すのは、DROBEが店舗や既存ECに次ぐ「第3の選択肢」になることだ。 アパレル市場の縮小を防ぎたい 学生時代から「テクノロジー
1月30日~2月1日にパリ・グランパレで開かれたサステナビリティサミット「チェンジ ナウ(CHANGE NOW)」に登壇したポワルソン副大臣は、「“廃棄禁止”は第一ステップにすぎない」とし、さらなるサステナビリティ加速を説いた。そのスピーチのダイジェストは以下の通りだ。 「ファッションは人に夢を見せる 産業だからこそ、 サステナビリティに本気で 取り組むべき」 私は今、希望に満ちています。希望はさまざまな可能性があることを感じさせてくれ、希望があれば、それはいつかかなう可能性があるのです。私たちはそろそろサステナブルなファッションについての対話を始めるべきだと思っています――ファッション業界は世界で2番目に環境を汚染しているにもかかわらず、数年前まで、環境問題やサステナビリティについて話すブランドやメーカーはほとんどありませんでした。そこで私は、この問題に本気で取り組もうと思ったのです。フ
2019年12月9日にニューヨークで開催された「ステラ マッカートニー」“ステラブレーション”パーティーAURORA ROSE / WWD / SHUTTERSTOCK (c) FAIRCHILD PUBLISHING,LLCStella McCartney Stellabration party, New York, USA - 09 Dec 2019 新型コロナウイルスが全世界で猛威を振るう中、ステラ・マッカートニー(Stella McCartney)へのインタビューが実現した。地球環境、チームとのつながり、創作活動やビジネスから家事や4人の子どもの世話に至るまで――ステラはいま何を考えて、どのような生活を送っているのだろうか? WWD:気分はどう? ステラ:2つのことを感じているわ。私の個人的な感情と、もうひとつはもちろんビジネスのこと。私はいま2つの人生を生きている。4人の子どもの
【特集・コラム】過剰依存型から自律型のファッション・システムへ───ポスト・パンデミックをウィルスと共にサヴァイヴするために(Synflux) 川崎和也 スペキュラティヴ・ファッションデザイナー / デザインリサーチャー / Synflux主宰。1991年生まれ。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科エクスデザインプログラム修士課程修了(デザイン)、現在同後期博士課程。主な受賞に、H&M財団グローバルチェンジアワード特別賞、文化庁メディア芸術祭アート部門審査委員会推薦作品選出、Dezeen Awards 2019 Design Longlistなど。編著書に『SPECULATIONS 人間中心主義のデザインをこえて』(ビー・エヌ・エヌ新社, 2019)がある。 佐野虎太郎 タクティカル・ファッションデザイナー / デザインリサーチャー / Synflux 主宰。1998年生まれ。慶應義塾大
ステラ・マッカートニー MARY McCARTNEY (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC グーグル(GOOGLE)は「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」と提携し、ファッション業界向けに素材のサステイナビリティーを計測するクラウドツールを試験的に開発する。5月15日にデンマークで開かれた、コペンハーゲン・ファッション・サミット(Copenhagen Fashion Summit)で発表した。 ニック・マーティン(Nick Martin)=グーグル クラウド部門リテールヘッドは、「世界の廃水量の20%、そして二酸化炭素排出量の10%がファッション業界によるものだ。これらは生産工程の中でも主に原材料の段階で発生するが、その実態をブランド側が知るすべはほとんどない」とツール開発の動機を語る。なお、これらの数値は国際連合欧州経済委員会(United
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