「この世には自分とそっくりな人物は地球の3人はいる」とよく言いますが、実際に遭遇した人はどれだけいるでしょう。 そんなシチュエーションは映画や小説の中だけだ、と考える人が大半のはずです。 しかし世の中には、自分と瓜二つの人物と「2人」も出くわした人が存在するのです。 嘘のようですが、ボビー・シャフランという男性に起きた話を聞けば、きっと「事実は小説よりも奇なり」と言いたくなるでしょう。
![生き別れた「三つ子の兄弟」、感動の再会に隠された残酷な真実とは - ナゾロジー](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8e88aabd012074366501ba2281af89cb26b3db3b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnazology.net%2Fwp-content%2Fuploads%2F2020%2F09%2Fthe-triplets.jpg)
精神病質(psychopathy)は、他者への共感や良心の著しい欠如を特徴とするパーソナリティ障害の一つです。 その特性の持ち主を指す「サイコパス」という呼び名は日本でもすっかりお馴染みとなりました。 サイコパスは人口全体の数%ほど存在するとされ、私たちの身近にも潜んでいる可能性があります。 そうした人物とはできるだけ付き合いを避けたいところですが、では、どうすればサイコパスを見分けられるのでしょうか? これまでの心理学研究がそのヒントを与えてくれています。 それによるとサイコパス特性が強い人ほど、会話中にほとんど頭を動かさないようなのです。
足を瞬時に速くするための魔法の”思考法”が見つかりました。 英エセックス大学(University of Essex)のスポーツ科学研究チームによると、わずか数語の「たとえ話」を使うことでスプリンターの走るスピードが有意に上がったと報告されています。 具体的には「フェラーリのように駆け抜けろ」とか「ジェット機が飛び立つように走れ」と言い聞かせると、走るスピードが3%上がったというのです。 競技会や運動会など「本番直前でもう練習する暇がない」というときに使うと即効性が得られるかもしれません。 研究の詳細は2024年2月1日付で科学雑誌『Journal of Sports Sciences』に掲載されています。 Sprinting ‘like a jet’ will train top strikers of tomorrow https://www.essex.ac.uk/news/2024
人の感情はたった4つの単語から派生しているのかもしれません。 東京理科大学の池口徹氏らの研究チームは、感情に関する言語のcolexificationに着目し、人間の感情表現における中心となる単語を特定することを試みました。 Colexificationとは1つの単語が複数の概念の意味を持っている現象を意味します。 彼らは、colexificationに注目することで、その言語が概念をどのように捉え表現しているかを明らかにすることができると考えたのです。 分析の結果、「GOOD(良い)」「BAD(悪い)」「LOVE(愛)」「WANT(欲しい)」が、感情表現の複雑なネットワークの中心ハブとして機能することを発見しました。 研究チームは「感情表現の中心的な概念を理解することは、新たな言語学基盤の創出する可能性を秘めている」と述べています。 研究の詳細は、学術誌「Scientific Report
自分ではなく他人のためにお金を使ったほうが幸せになるようです。 ブリティッシュ・コロンビア大学のエリザベス・ダン氏(Elizabeth Dunn)らの研究チームは、自分のためにお金を使った人よりも、他人のためにお金を使った人の方が主観的幸福感が高くなるという研究を報告しています。 このお金の使い方による幸福度の変化は、金額が少額であっても生じるという。 最近ではYou Tubeでスーパーチャットという機能を利用する人が増えている一方、このお金の使い方がまったく理解できないという人たちも多く存在しています。 この研究結果は、こうした解釈に溝のある問題を理解する際にも役立つかもしれません。 研究の詳細は、学術誌「Science」にて2008年3月21日に掲載されました。 More Evidence That Spending Money On Others Makes Us Happier T
私たちは音や光、振動など、環境のあらゆる信号を感じるのと同様に「時間の感覚」を持ち合わせています。 ヒトの脳は内外のさまざまな情報に基づいて、今が何時で、あれからどれくらいの時間が過ぎ、次の予定まで何時間くらいあるかを、ある程度正確に把握することができます。 ところがADHD(注意欠如・多動症)やその傾向が強い人では、こうした時間認識が欠如する「時間盲(time blindness)」が現れることが知られています。 時間盲とは具体的にどのような症状なのか、またADHDの人々が時間盲を起こしてしまうのはなぜなのでしょうか? Clinical Implications of the Perception of Time in Attention Deficit Hyperactivity Disorder (ADHD): A Review https://www.ncbi.nlm.nih.go
おしっこを我慢すると、嘘がバレにくくなるようです。 嘘は真実を話すときより、多くのことに気を遣い自分の行動を抑制する必要があります。しかし、多くの人はこの行動を上手く制御することができず嘘がバレてしまいます。 認知学・心理学の分野では、自分の行動を抑制する際、ある自制心を必要とするタスクを実行すると、同時に行う別の自制心を必要とするタスクを助けるという「抑制波及効果」という現象が知られています。 そこでアメリカのクレモント大学のエリーゼ・フェン氏(Elise Fenn)ら研究チームは、参加者に水をたくさん飲んでもらい、おしっこを我慢しながら嘘をついてもらうという実験を行いました。 すると嘘をつくときの瞬きの増加や声の上擦りなどが減少し、より自信を持って話すことができるようになったというのです。 一風変わった研究ですが、これはバレたくない嘘をつく際に役に立つ知見かもしれません。 この研究は、
ネットの有名なコピペ文に、「宇宙でボールペンが使えないことに気づいたNASAは、長い年月と巨額の費用を投じて宇宙でも使えるボールペンを開発した。一方ソ連は鉛筆を使った」という内容のものがあります。 確かに面白いオチのコピペですが、これは真実なのでしょうか? 実際、人類は宇宙進出の中で微小重力下ではインクが浮いてしまってペン先に落ちず、ボールペンがうまく使えないという問題に直面しました。 そして、NASAは実際に宇宙で使えるボールペンの開発に挑戦しています。 ただ、事実と異なるのは実際に開発に成功したのはNASAではなく、また宇宙でボールペンを求めたのはソ連も同様だったという点です。 NASAもソ連も、宇宙ではインクいらずで確実に字が書けるはずの鉛筆を使おうとせず、一貫してボールペンにこだわりました。 それは一体なぜだったのでしょう? そして宇宙でボールペンが使えないという問題はどのように解
クリトリスを電気刺激すると女性の性欲低下を治療できる可能性 / Credit:Canva . ナゾロジー編集部女性の30~50%は生涯で1度は性機能の問題を経験すると言われています。 性機能障害は性的関心や性欲の欠如、性的興奮や性的快楽を感じられない、または性行為に肉体的な痛みを感じる、さらには望んでいないのに性的興奮が持続してしまうなど、幅広い性に関する障害が含まれています。 女性の性機能障害が起こる原因はさまざまですが、そのうちの1つに脊椎損傷があげられます。 脊椎損傷を追った人々は体の制御が難しくなるだけでなく、体の感覚を感じなくなってしまうことがあります。 これまでの研究で、脊椎損傷を負った患者たちに最優先で回復したい機能を聴いたところ最も多かったのが性機能と答えたことがわかっています。 性機能は生命を維持することにかんしては必須ではありませんが、生活の質における最も重要な要素の1
「観測するまで状態が確定しない」ってどういうこと?物理学者エルヴィン・シュレーディンガーの肖像 / Credit:Nobel foundation,Wikipedia Commons「シュレーディンガーの猫」というのは、物理学者エルヴィン・シュレーディンガーが頭の中だけで行った実験(思考実験)です。 ほとんどの人はこの話しの内容を、「一定確率で毒ガスを放出する装置と一緒に箱に入れられたネコは、蓋を開けて観測するまで生きた状態と死んだ状態が重なり合っている」という風に聞いていると思います。 そして、その意味するところは「観測するまで物事の状態は確定しない」という量子力学の奇妙な考え方を説明するものだと知っているでしょう。 しかし、そもそも量子力学はどうしてこんな不思議な考え方をするようになったのでしょうか? 最初のモヤモヤポイントとして、まず「観測するまで物事の状態は確定しない」という考えの
マウスの20匹中19匹で腫瘍が完全に消滅したマウスの20匹中19匹で腫瘍が完全に消滅した / Credit:Canva . ナゾロジー編集部mRNAとは細胞に対して特定のタンパク質を作るように指示する分子です。 新型コロナウイルスのワクチンに含まれるmRNAも、ウイルスの体の一部(スパイク)を作る指令が含まれており、体内に注射されるとウイルスの断片を生産し、免疫の訓練を促します。 そこで今回、BioNTechとファイザーの研究者たちはmRNAの持つ命令能力を、がん治療に転用する方法を開発しました。 mRNAに、がんとの闘いを有利にするタンパク質の生産命令を乗せることができれば、治療に大きく役立つと考えたからです。 研究者たちは様々なタンパク質の生産命令を込めたmRNAを、がんになったマウスに注射し、効果が現れるかを確かめていきました。 結果、サイトカインの一種である4つのタンパク質(インタ
幾何学模様が美しいラピス・サラワクケーキCredit:atlasobscuraラピス・サラワクケーキ(マレー語: kek lapis Sarawak)の名称は、マレー語の「層(lapis)」とマレーシアのボルネオ島の北西海岸に位置する州の名前「サラワク(Sarawak)」、そして「ケーキ(kek)」から来ています。 つまり、「サラワク州の層状ケーキ」というわけです。 その名が意味する通り、このケーキは多くの層からなっています。もちろん、単純な層状ケーキも数多く存在していますが、その中でもひときわ際立っているのが、幾何学模様に層を重ねたケーキです。 このケーキは比較的新しいデザートであり、1970年代から1980年代にかけてインドネシアのベタウィ族がサラワクの人に層状ケーキを紹介したのが始まりです。 紹介されたケーキは、バター、小麦粉、卵からなるスポンジ生地に、シナモン、カルダモン、クローブ
一般の人にとって、プログラマーの持つ知識と技術は別世界のもののように感じられます。 海外の研究者にとってもプログラマーの持つ特殊技能は興味の対象であったようで、古くは1980年代から、心理学的手法を使ったプログラマーの「特別な脳」の分析が行われてきました。 そんな中、近年の急速な神経科学の発展により、MRI(核磁気共鳴)やEEG(脳波測定)を用いて脳活動を可視化することが可能になってきました。 しかし、これまでの研究で可視化した脳領域は、読書やゲームといった日常生活時にも使われる汎用的な領域であり、プログラム時にだけ働く特異的な領域ではありませんでした。 そこで今回、ドイツのケムニッツ工科大学の研究者たちは、プログラム時にだけ働く「プログラム脳」の特定に挑戦。結果は、予測とは大きく異なるものとなりました。 なんと、プログラム時に働く脳機能は数学的能力や論理的推察力ではなく、会話時における相
新型コロナウイルスは初期には新型肺炎と呼ばれており、呼吸器系に感染するウイルスだと思われていました。 ですが増加する死亡者の検死解剖を行った結果、死者の多くに、複数の臓器にまたがる甚大な損壊が生じていることが明らかになってきました。 これは呼吸器系の症状からだけでは説明がつきません。 そこでスイスの研究者は、原因を探るために、ウイルスにより亡くなった患者の臓器の詳細な観察を行いました。 その結果、コロナウイルスは肺だけでなく、全身の血管に感染する能力をもっていることがわかりました。死んだ患者の血管内皮に、ウイルス粒子がビッシリとこびりついていたのです。 そのため死者の臓器では末梢の血管が崩壊しており、血液の流出を引き起こし、臓器の壊死を引き起こしていました。 また追加の分析で、高齢者や糖尿病や高血圧、心疾患などにより、既に身体中の血管にダメージを受けている患者ほど、ウイルスによる血管への感
プログラミングに必要な素質は数学力よりも言語能力という研究結果プログラミングの学習は第2外国語の学習と同じ脳の場所を使う プログラミングに馴染みのない人にとって、プログラム言語は非常に厄介に感じるものです。 特にこれまでの通説では「プログラミングは数学力に通じる」とされており、文系出身者にとっては、より一層の苦手意識を感じさせる要素になっていました。 しかし今回、アメリカの研究者らによって行われた研究によって、プログラム言語の学習効率は主として言語能力に依存していることがわかりました。 数学の専門知識や計算能力の介在する余地は想像より遥かに少なかったのです。 小説や詩の文面にキラリと光るセンスを感じ取る能力がある人は、プログラマー適性があるかもしれません。 しかし研究者たちは、どのようにプログラミング適性と言語能力の相関関係をみつけだしたのでしょうか? 研究内容はシアトルにあるワシントン大
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