文庫本の値上げが止まらない。手に取りやすい価格設定で親しまれてきたが、足元の平均単価は700円を超え、1000円以上も珍しくなくなった。単行本との価格差が詰まる背景には、かつて「文庫落ち」といわれ単行本の廉価版的な扱いだった文庫本の立ち位置の変容がある。「最近は値付けの会議で『1000円の壁』という言葉を使わなくなった」。海外文学に強みを持つ早川書房(東京・千代田)の千田宏之取締役は話す。以前
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「なんだこの金額は」。2021年9月、東京都の会社役員の男性(46)は何気なく開いたパソコンの銀行のサイトで、自身の口座を見て目を見張った。当時、小学6年生だった長女が通っていた大手進学塾「SAPIX」の授業料などの口座引き落とし時期を迎え、預金残高が一気に減っていた。月謝に加え、毎週末の集中特訓講座の授業料を合わせた請求額の合計は33万4400円にも上った。「いまさら引き下がれない」小
時事通信が13~16日に実施した1月の世論調査で、岸田内閣の支持率は前月比2.7ポイント減の26.5%だった。政権発足後最低だった昨年10月(27.4%)を下回り、政権維持の「危険水域」とされる20%台は4カ月連続となった。不支持率は最高の43.6%(前月比1.1ポイント増)。防衛力強化に伴う増税方針の表明や一段と進む物価高などが影響したとみられる。 昨年12月下旬まで続いた4閣僚辞任を巡る岸田文雄首相の対応について尋ねたところ、「評価しない」が56.4%で、「評価する」の18.7%を大幅に上回った。これも支持率に響いた可能性がある。「どちらとも言えない・分からない」は24.9%。 政府の新型コロナウイルス対応については「評価する」40.9%(前月比1.7ポイント減)、「評価しない」31.2%(同1.7ポイント増)だった。 内閣を支持する理由(複数回答)は、「他に適当な人がいない」13.5
【シリコンバレー=佐藤浩実】米マイクロソフトは18日、3月までに世界で従業員1万人を削減すると発表した。景気後退への懸念が強まり収益の伸びが鈍るなか、人件費の抑制に動く。米アマゾン・ドット・コムなども大規模な雇用調整を進めており、IT(情報技術)企業の間で低成長に備える動きが広がっている。 マイクロソフトの従業員数は2022年6月時点で22万1000人にのぼり、半数近くは日本など米国外で働いている。解雇の対象は全体の5%弱にあたる。サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は従業員向けの手紙で「コスト構造を収益と顧客の需要に見合うよう調整する」とし、人員整理への理解を求めた。 同社は22年にもパソコンやゲーム部門でリストラを実施した。ここにきて大規模な人員削減を打ち出したのは、業績の停滞が目立ってきたためだ。ナデラ氏は「景気後退への懸念から、あらゆる業界・地域の企業が(投資に)慎重になってい
【ロンドン=佐竹実】ウクライナ外務省は26日、ロシアを国連から追放し、安全保障理事会の常任理事国の地位を剝奪するよう加盟国に求める声明を発表した。ウクライナ侵攻において大量虐殺を犯しているほか、核兵器の使用をちらつかせることで国際社会を脅していると指摘した。国連追放などの目的のために他の国と協力する用意があるとしている。 声明は2014年にロシアがクリミア半島を一方的に併合したことを念頭に「ウクライナは現在、ロシアによる全面的な侵攻に苦しんでおり、これより前の8年間も武力侵攻に直面していた」と指摘した。「ウクライナ侵攻は国連憲章の目標と原則に反し、平和愛好の原則への復帰を求める国際社会の試みを無視している」とも付け加えた。 ウクライナは侵攻直後の2月下旬、国際司法裁判所(本部オランダ・ハーグ、ICJ)にジェノサイド(集団殺害)の疑いでロシアを訴えていた。ICJは3月、ロシアに軍事作戦を直ち
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