渋谷 和宏 この1月20日、太田昭宏国土交通相は閣議後の記者会見で、2014年に日本を訪れた外国人旅行者が前年より3割近く多い1341万人に達し、過去最多になったと発表した。(1月20日付の新聞各紙夕刊) 対照的に日本人の海外旅行熱はこのところめっきり冷え込んでいる。東京入国管理局によると成田空港を利用して年末年始に海外旅行に出かけた日本人は33万9000人と前年に比べて18%減少した。(1月9日付の新聞各紙) これに限った話ではない。昨年は1964年の海外渡航自由化50年の節目の年で、今年はまさに新たな半世紀の始まりだが、日本人の海外旅行者は急減しているのだ。2013年は1743万人と前年に比べて5.5%のマイナス、2014年も1月から10月まで5月を除くとずっと前年同月比マイナスを続けており、1700万人を割ったのは確実だ。 1ドル120円近い円安が最近の海外旅行者減少に拍車を