ファイルやラベルライター「テプラ」で知られる文具メーカーのキングジム。テプラ発売から20年目の昨年発売したデジタルメモ「ポメラ」が人気を呼んでいる。機能を徹底して削ぎ落とし、「気軽にメモを取る」に特化した新商品だ。役員1人しか評価しなかった商品は同社第3の柱になろうとしている。(文中敬称略)<日経情報ストラテジー 2009年6月号掲載> プロジェクトの概要 2008年11月にキングジムが発売したデジタルメモ「ポメラ」は発売と同時にほぼ品切れ状態に陥った。初年度10万台に達する勢いで,ここ数年売り上げが伸び悩んでいた老舗文具メーカーにとっては起死回生のヒット商品となった。成熟商品であるファイルやラベルライターだけでは成長は望みにくい。同社を救ったのは極めてシンプルなメモ専用機だった。 多機能化という情報機器の潮流と逆行するポメラを企画したのは、自称「社内プータロー」の中堅社員だった。「会議で
![“電子メモ帳”で20年ぶりのヒット 文具らしさ追求、ニッチ市場拓く](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bed39b5962a5d552c95b6d796db8f55e72d32943/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fimages%2Fn%2Fxtech%2F2020%2Fogp_nikkeixtech_hexagon.jpg%3F20220512)