アベノミクス恩恵、企業に偏り=自民総裁選を有識者に聞く 2018年09月17日15時17分 大規模な金融緩和と財政出動を柱とする安倍政権の経済政策「アベノミクス」は企業収益の大幅改善をもたらしたが、賃金の伸びは緩やかで庶民に恩恵の実感は乏しい。自民党総裁選(20日投開票)を前に、有識者にアベノミクスの功罪を聞いた。 インタビューに答える野口旭専修大教授=5日、東京都内 ◇雇用改善、脱デフレも進展=増税ない方がいい-野口旭専修大教授 -大規模な金融緩和を5年続けたが、日銀は2%の物価上昇を目指す目標を達成できていない。 物価目標(達成を目指す金融政策)は、インフレ率そのものよりも、雇用や経済成長を回復する枠組みだ。雇用が改善しているという意味では成功と言っていい。まだ良くなる余地があり、(足元で2%台半ばの)失業率が2%を下回るくらいまで低下しないと物価目標は達成できないかもしれない。緩和の