検察検証報告 猛省を抜本改革につなげよ(12月26日付・読売社説) 法と証拠に照らして真実を解明する。その基本が組織全体に欠けていたという真摯(しんし)な反省から、検察は改革をスタートさせなければならない。 大阪地検特捜部の証拠改ざんなど一連の不祥事についての検証結果報告を、最高検が公表した。 厚生労働省の村木厚子元局長が無罪となった郵便不正事件については、逮捕や起訴の判断から、有罪の立証にこだわった公判活動に至るまで、すべてが不適切だったと認める内容である。 大林宏検事総長は引責辞任し、後任に笠間治雄・東京高検検事長が就任する。新総長以下、大阪地検だけでなく検察全体の問題であるとの認識に立ち、組織の抜本的な見直しを進める必要がある。 間違った先入観に基づいて供述を誘導する取り調べ、見立てと矛盾する物的証拠の軽視、あげくの果ての証拠の改ざん。検証報告には、あってはならない、ずさんな捜査の数