僕は贅沢な暮らしの犠牲者 僕の父親は会社役員だったから年収1200~2000万円ほどあり、高級車などは会社持ちで用意してくれがために、比較的裕福な暮らしだった。 その上、母親もバリバリ働きに出ていたことで、二人とも値札を見ない買い物を良くしていた。 この話をすると羨ましいと思う人もいるかもしれないが、それは勘違い甚だしい。 一見すると猿だけど、チンパンジーのような話である。 僕は恵まれた環境の犠牲者だ。 僕が求めていたのは札束なんかじゃなくて、引き続く愛情だった でも愛を求めて彷徨ったが、いつまで経っても愛の所在地は分からずじまいだった。 愛は一体どこにあるのだろう? 父や母が、金と一緒に僕へ手渡したのは、誘惑・快楽・刺激・堕落・麻痺・狂気・倦怠・中毒・依存などなど、神経に作用する負の要素であり、総合すると借金をさせられているような気持ちになっていた。 好き放題なんでも買って貰って得をしつ
本書は『最古の文字なのか?』がメインタイトルで、サブタイトルが「氷河期の洞窟に残された32の記号の謎を解く」。一瞬、メインとサブが逆なのではないかと思ったほどであるが、これこそがまさに「名は体を表す」であった。 洞窟に入って壁画を見れば、誰だって巨大な牛やウマの絵に目が向くことだろう。たしかに絵のような芸術品は、太古の人々の生活を具体的なイメージとして捉えることができ、見ているだけで時間を忘れさせてくれる。 しかし、本書の著者ジェネビーブ・ボン・ペッツィンガーの着眼はひと味違った。岩絵の脇に描かれた小さな幾何学記号の模様、そこへ注目したのだ。多くの人にとって見落とされがちな幾何学記号の集積が、やがて壮大なミステリーのように雄弁に語りかけてくることになるから、コミュニケーションとは奥が深い。 塵が積もれば山となるように、無意味も積もれば意味をなす。著者は、ヨーロッパ中の氷河期の遺跡を這いずり
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く