双葉郡町村と飯舘村の小学校の避難状況 【藤原慎一】東京電力福島第一原発の事故で役場ごと避難し、避難先で授業を再開した福島県双葉郡の7町村と飯舘村の小学校で、2013年度に入学を予定している新入児童は、本来の数の約17%にとどまることが各自治体への取材で分かった。12年度より割合はやや上向いたが、子どもが戻らない厳しい状況が続いており、自治体関係者は「地域社会の将来が心配」と危機感を募らせる。 11年3月の原発事故後、双葉郡8町村と飯舘村は役場機能を県内外に移し、住民の多くが避難。このうち、葛尾村と双葉町をのぞく7町村が避難先で廃校を間借りするなどして小学校を順次再開した。しかし、住民はばらばらになり、児童数は激減した。 12年度は、小学校を再開した7町村で541人の1年生を迎えるはずだったが、大半は避難先の自治体の学校に入学。再開した学校に通う今の1年生は72人で、住民票上の本来の数