先日は「マンガの絵が表紙になった小説はラノベなんですよ」とばかりに「ライトノベル-1.0」をぶち上げたパッケージ論者なのですが、一方で「本文中にモノクロ挿絵があるのがラノベ」とか「少年少女が主人公で、冒険の結果、大人になる/子供のままでいる」とか中身で判断しようという学派もあります。ただ、こう細かくガイドラインを作品内容にまで掘り下げると判断が難しくなります。 ■本文中にイラストがない小説はラノベじゃない 『ミミズクと夜の王』 紅玉いづき(2007) 自ら不自由を選ぶ自由もあるのだという、ミミズと呼ばれていた死にたい少女と夜の王の物語。 これはラノベの中核ともいうべき電撃文庫ですが、本文にイラストが無いどころかこんな地味な表紙なので、一般的なラノベの定義からは外れます。 『はじめてのゾンビ生活』 不破有紀 (2004) 人間とゾンビの宇宙興亡千年史。ゾンビというのは差別なので新人類と呼びま