数十年前、欧州の多くの都市は道路の交通量を増やそうとしていた。一方でスペインの小さな街、ビトリア=ガステイスが選んだのは正反対の道、つまり車を市内から排除する政策だった。 現在は欧州随一の緑化率を誇り、グリーン都市の先駆けとして注目される同市だが、「住民たちは皆ハッピー」というわけでもないようだ。英紙「ガーディアン」が示唆する、街の緑化の先に起きる問題とは? いち早く市内を「自動車フリー」に スペイン北部、バスク州の州都ビトリア=ガステイス。30キロにわたって公園や自転車用レーンがぐるりと街を囲む。住民たちはこれを「緑の環(わ)」と呼んでいる。公園と公園の間には、背の高い街路樹が立ち並び、広々とした静かな道が伸びている。広場や庭が街を囲む様子は、まるでオアシスのようだ。 街の中心部では車が走ることはない。聞こえるのは路面電車の音、人々の会話、鳥たちのさえずり、セミたちの鳴き声だけ。こうした
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