世界初のロボットは、いったいいつ誕生したんでしょうか? フィクションでは、紀元前8世紀の『イーリアス』に出てくる黄金の召使いだとされています。火と鍛冶の神ヘーパイストスが作ったもので、跛行(びっこ)だった彼を手助けしてる様子が次のように描かれています。 《彼(ヘーパイストス)を助けて命ある少女に似たる金製の群像あとに働けり。彼らは心知解して中に聲あり、力あり、しかして不死の神明の靈妙の業學び知り主公の神の傍に勉めり》(土井晩翠訳) こうしたフィクションを入れるとロボットは無限になっちゃいますな。実在のものに絞っても、西洋ではオートマタ、日本ではからくり人形が作られていて、どこからがロボットなんだか難しいところです。 ちなみに「ロボット」の語源は、チェコ語の「robota(強制労働)」から来ています。初出はチェコスロバキアの作家、カレル・チャペックの戯曲『R・U・R』(1920年)です。『R