夏です、ホラーです! というわけで、ホラー界で活躍中のクリエイターにインタビューし、リアルな声をお届けする特別企画。記念すべき第1回は、不気味さとポップさを兼ね備えた作風で多くのファンを持つホラー作家・黒史郎さん。奇妙な作品を生み出すその背景に迫ります。怪談もあるよ! ――お久しぶりです。って、今日はなぜマスクに帽子なんですか? 黒:自分で言うのもあれですが、見た目に華がないなと思いまして。じゃあ、いっそ不審者っぽい方がいいんじゃないかと。なんなら顔のところだけ『デモンズ』(イタリアのホラー映画)の仮面にしておいてもらってもいいですよ。 ――そんなもの被ったら死んじゃいますよ! 黒さんは怪談誌『幽』が主催する、『幽』怪談文学賞の第1回大賞受賞者なんですよね。受賞当時はおいくつでしたか? 黒:賞をいただいたのが2006年。いまもう40歳なので、30代前半ですね。 ――デビューまで色んなお仕事