核燃料税の計上見送り 県2年連続、原発停止が影響 県が２０１３年度当初予算案の歳入に、核燃料税を計上しないことが15日、分かった。全７基が停止している東京電力柏崎刈羽原発の再稼働のめどが立たないため、２年連続で計上を見送る。これに伴い、原発が立地する柏崎市は13年度当初予算案に県核燃料税から配分される交付金を計上しない。刈羽村も見送る予定。 県の核燃料税は１９８４年に創設された法定外普通税で、定期検査で入れ替えた核燃料集合体１体ごとに課税する。09年の条例改正で税率は核燃料価格の12％から14・５％に引き上げられ、11年度までは東電が毎年12億～14億円を県に納めていた。 現行の条例では原子炉停止中は課税できないため、県は全７基が停止した後の12年度当初予算で核燃料税の税収をゼロと見込んだ。原発をめぐる状況が変わらないため、13年度予算にも計上しない方向だ。

原発県民投票、21日から審議 県会臨時会、３日間の日程 県議会は10日午前、議会運営委員会を開き、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働の是非を問う県民投票条例制定を目指して市民団体が直接請求した条例案を審査するため、臨時会を21日から３日間の日程で開くことを決めた。県会で直接請求に伴う臨時会が開催されるのは１９９２年12月以来、約20年ぶりとなる。 臨時会は21日午後に招集され、県に直接請求を行った「みんなで決める会」の条例案に対し、泉田裕彦知事が自らの意見を付して提案理由を説明。その後、正副議長を除く全県議51人を委員とする特別委員会を設置して条例案の審議に入る。 初日の特別委では、「決める会」に８人以内、計40分間の意見陳述を認める。最大会派の自民党と民主党が代表質問した後、２日目まで各党会派が質疑を行い、最終日の特別委、本会議でそれぞれ採決する。

新潟市西区五十嵐３の町の海岸付近の乗用車から29日に放射性物質の「トリウム」が見つかった問題で、車の所有者で自殺した男性（62）は元県職員で、遺書とみられる文書には今年３月の退職時に持ち帰った私物の箱に「トリウム」が入っていたことに責任を感じ「死んでおわびする」という趣旨の記述があったことが30日、関係者らへの取材で分かった。 捜査関係者によると男性はトリウムを保管している県放射線監視センターなどで勤務経験があった。 新潟日報2011年11月30日