前回はロンドン五輪開幕に合わせ野球から少し離れましたが、今回は連載の主旨であるプロ野球ビジネスの話に戻りましょう。オールスターゲームを終えてシーズンも後半戦。セ、パ両リーグの優勝争いもここからさらに激しさを増してきます。 「人気のセ。実力のパ」。今年のオールスターゲームは、有力投手がメジャーリーグに移籍してしまったパ・リーグに対し、セ・リーグが2勝1敗と勝ち越しましたが、日本の2つのリーグは昔からこんなふうに呼ばれてきました。 巨人という全国区の人気球団を持つセ・リーグに対してテレビ中継がほとんどなく知名度も低いパ・リーグ。「人気、実力云々」という表現は、おそらくそんなパ・リーグに対する判官びいきが生んだ言葉かもしれません。 しかし、両リーグをビジネス面から比較すると、今では「放映権のセ。スタジアムのパ」と表現できるかもしれません。両リーグの球団経営には大きな違いが現れ始めています。 巨人