タグ

ブックマーク / d.hatena.ne.jp/kananaka (5)

  • 子猫がいねむりをしてるまに。 - kananaka日和

    ヒカルよ、今まで貴女に黙っていたことがある。実はハハにはヒミツがある。貴女に話すのはまだ少し早いかもしれないが、よい機会だ、今宵はハハの告白を聞いてほしい。 ヒカルよ、貴女のハハには主人(あるじ)がいる。え、そんなはずはないだって? いいやヒカルよ、ハハが寝ても覚めても貴女のそばにいるからとて、油断はならない。貴女が生まれるずっと前から、ハハはその方にお仕えしていたのだから。 ん、貴女の父ちゃんのことかって? いやいや、貴女のチチハハの間には主従関係など存在しない。貴女のチチとハハは姓も違うし、理由(わけ)あって今は住んでいる場所も別々だ。けれどヒカルよ、貴女もよく知るとおり、チチとハハは同じ時代を共に生きると決めた同士であり、戦友であり、貴女の人生の伴走者でもある。そのことに変りはない。 あいにく世間には、そういう二人のことを良く言わない人もいるようだ。この先、貴女のことを可哀相だと憐れ

    子猫がいねむりをしてるまに。 - kananaka日和
    nagonagu
    nagonagu 2011/02/26
    コナユキも幸せ者だ。もちろんkanakaもヒカルも。
  • それから光がきた。 - kananaka日和

    2010年12月9日14時33分。 くはっと声にならない声をあげ、カノジョはこのセカイで最初の光を見た。まだ像を結ばぬ瞳を全身の感覚器官で補って、確かに感じとっていた。このセカイの眩(まばゆ)さを、このセカイを充たす音の海を、このセカイに吹く乾いた風を、このセカイに蠢くものの気配を、そしてハハの胎内にいた時に想像もしなかったセカイが、ここに在ることを。 カノジョはもう一度、かはっと小さく咽せ、そうして小さく声をあげてみた。心許ない少しかすれた声で、初めて使う器官の感触を確かめるように。 ワタシはそれを遠くで聞いた。術中の失血量が影響し、血圧が降下し意識が朦朧としていた*1。無影燈の光の中をレーザーメスの白煙と肉を焦がす臭いが立ち、悪心と呼吸困難の中、吾子は苦しくはないかと案じつつも、水底に引き込まれるようにまぶたは重かった。 「そのまま寝ちゃっててもいいよ〜」 若い執刀医*2が、ベテラン看

    それから光がきた。 - kananaka日和
    nagonagu
    nagonagu 2011/01/18
    ふむふむ。かわゆい。子どもはそのうち生えてくるから、誰かさんたちのようにはならない大丈夫。えっ、光ってそこから来た名前ぢゃないの!失礼しますた。
  • 春になれば苺を摘みに。 - kananaka日和

    イチゴの旬は十二月だと思い込んでいたのは、今は遠い昔の話。それがクリスマス商戦に向けて、最もイチゴが高値をつけるシーズンだったとも知らずに。実際は春に花が咲き、五月頃収穫というのが春イチゴの来の姿。それが近年は管理されたハウス(促成)栽培により、初春の二月頃から安価に入手できるようになった。 イチゴは品種がとても多い「果物*1」で、佐賀の「さちのか」「さがほのか」、福岡の「あまおう」「とよのか*2」、栃木の「女峰」、この改良新品種として登場した甘味がさらに強く大粒の「とちおとめ*3」、静岡の「章姫(あきひめ)」「紅ほっぺ*4」、奈良の「あすかルビー」、熊の「ひのしずく」、徳島の「あかねっ娘(ももいちご)*5」、普通のイチゴの2〜3倍の大きさの特大粒が特徴の愛知の「アイベリー」、新潟県民に馴染みのある「越後姫*6」など、ネーミング一つとってもローカル色が窺える*7。それだけ消費者の人気の

    春になれば苺を摘みに。 - kananaka日和
    nagonagu
    nagonagu 2010/02/16
    息子(2歳10ヶ月)がイッチー大好きで、みせたら大騒ぎすると思う。現物があるときにみせてあげる。
  • 火の国流おもてなしで"SKAL♪" - kananaka日和

    私は料理をする。時に年代物のポンコツオーブンの懐柔に失敗し、ヘンテコなものを焼きあげる失態もなくはない。けれど少なくともそれ以上の頻度で、人前に供する。今のところ、腹をこわされたり、重篤な後遺症を訴えられたことはない。地場モノ且つ添加物なしの卓に、一部のロハス愛好の友から妙な人気があることに、密かに戸惑っていたりもする*1が、いずれにしろ、私のことを知る人物*2にとって、日国某所山の手のkanaka厨房の存在は珍しいものでもなんでもない。 けれど、ときどき私のことをよく知るはずの相手から、妙に意外がられることがある。「貴女は『家庭的』と呼ばれる事柄すべてに興味のない人だと思っていた」と。どうしてそう思うのか尋ねると、むかし私がそう力説していたのを確かに聞いた、と返される。その人数が一人二人のことではないので、もしかしたら当にそんなことを口にしていた時代があったかもしれないと、最近、弱

    火の国流おもてなしで"SKAL♪" - kananaka日和
    nagonagu
    nagonagu 2010/01/13
    蓮根をおいしいと思ったことは一度もないんだけど、「旨そう」と一瞬思った。写真のせい?
  • 雪を名に持つネコのお話。 - kananaka日和

    雪の情景はいつでも、思春期の哀しみに彩られている。楽しさも嬉しさもあったはずなのに、思い出すのは豪雪に閉された過疎集落と、祖母と変らぬ年齢(とし)の<育ての母>の縮かんだ背に強い訛、そして烈風吹きすさぶ冬の日海の情景ばかり。 今年は寝正月を返上し仕事三昧の年末年始を過ごしていたが、ようやく体が空いた。 「行こう」と思った。かつて過ごした雪国に。―――何故だろう、何故だか不意に*1。 現居住地も気温が0度を超せば「今日は暖かい」と感じる程度には立派な雪国なのだが、かの地の冬はレベルが違う。凍える息、うなる海、肌を貫く強風、網膜を刺す吹雪。ここの冬は<人間>が主体ではありえない。空が、海が、山が、雷が轟音とともに咆哮し、突如裂けた雲間から海原へ落ちるひと筋の光が、束の間の静寂を支配する。 雪上をお腹まで 埋もれながら歩むコナユキ。  実のところ、わたしはかの地での記憶があまりない*2。正確に

    雪を名に持つネコのお話。 - kananaka日和
    nagonagu
    nagonagu 2010/01/08
    素敵な写真。でもコナユキ、寒くないのか~。風邪ひくなよ~
  • 1