「今は情報化社会の中間地点。後半に向けて、創造的破壊が不可欠」――。こう主張するのは、米ガートナーリサーチのマーク・ラスキーノ バイスプレジデント兼ガートナーフェローだ(関連記事)。同氏は、これまでにITの専門家が蓄積した経験が今後の足かせになり得ると同時に、影響力が増す一方のITを正しく活用する倫理観が求められると指摘する。これから成熟期を迎えるITの位置付けとそれを使いこなすIT専門家の心構えについて聞いた。(聞き手は田島篤=ITpro) 情報化社会を俯瞰すると、今がその中間地点なのか。 我々は今、60年から80年ほど続くであろう情報化社会の中間にいると認識している。これは、技術革新が経済や社会に与える影響について研究している経済技術学者のカルロタ・ペレス(Carlotta Perez)氏の主張に基づくものだ。 ペレス氏の説では、技術革新が世間に広く行き渡る前段階として、景気後退が起き