6月10日 発表 京都大学と日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は10日、大規模マルチエージェント交通シミュレーションシステムを共同開発したと発表した。 マルチエージェントシミュレーションシステムとは、コンピュータ上に仮想的な人間社会を構築し、現実社会をシミュレーションするシステム。100万人都市の交通渋滞をシミュレーションする場合、人間と同数のエージェントを置いた仮想世界を作り現実の人間社会をシミュレートするため、従来の統計データを元にしたマクロシミュレーションとは異なり、広域をカバーしたミクロシミュレーションが可能となる。 従来は大規模並列コンピュータを用いなければ計算できなかったが、コンピューティングパワーが増したことで実現が可能となった。 この手法を活用することで、交通渋滞のシミュレーションといった課題だけでなく、高齢者が増加した社会における道路状況のシミュレーションといった