どこまでの情報が求められるかは不透明で、捜査のために拡大解釈される恐れもある。 ある自治体の職員は、「人権侵害につながる恐れがある。ハンセン病やHIVの歴史を忘れたのか」と反発する。 曽我部真裕・京都大学法学部教授(憲法・情報法)は「必要な情報であれば提供を求めることは可能だと思うが、乱用を防ぐための必要な措置が講じられていないように見える」と懸念を示している。 警察庁「警察力維持のため」に個人情報の提供を問題となっているのは、まず6月15日、警察庁長官官房企画課長の名前で、厚生労働省結核感染課長宛に送られた「新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止と警察力維持のための協力関係の構築について(依頼)」という通知だ。 最初に、「警察は、新型コロナウイルス感染症対策について、『新型コロナウイルス 対策の基本的対処方針』に基づき、『空港、港湾、医療機関等におけるトラブル防止のための警戒警備』や『混