DNA分析より、日本人を構成する人々がいつ、どれくらいやってきて、どのように増加していったのかの試算に取り組みたいと思います。 まずは、崎谷満著『DNAでたどる日本人10万年の旅』より、Y染色体のDNA多型分析から日本人の成り立ちを概略押えたい。 Y染色体はAからRまでの18の系統に分けられる。 下表の( )内の数字は分岐推定年代で、単位は年前。 赤字のC、D、N、Oが日本まで辿り着いた主な亜型で、出アフリカの3系統のいずれもが今でも日本列島で存続・共存し多様性を保持していることは、世界的に見て非常に珍しく、歴史上の不思議といえるようだ。(他ではかつて存在した系統も壊滅した例が見られる。) Y────┬─A(42,800) アフリカ固有 (90,420) └─BR┬─B(36,800) アフリカ固有 (82,000) └─CR┬─C(27,500) CRは出アフリカ第1グループ (68