先日、フリッパーズ・ギターを手掛けたプロデューサーのM氏にお会いした件はここで紹介した通りだが、いろいろ当時のお話を伺っていた中で、一つ興味深い話があった。フリッパーズの初期の取材に於いて、彼らのサウンドに対するマスコミの無理解が相当酷いもので、それが少なからず後の変遷に影響を及ぼしているのではないかという話である。現在、集中的に取材に応えておられるようなので、今後雑誌などのインタビューでその具体について語られていると思うので、ここでは詳細には触れない。ただ、これには私も思い当たる節がある。95年に週刊誌時代にやった「ロック25年目の功罪」という特集の中でも、日本のロック史の中でフリッパーズの登場を大きく扱っているのだが、当時「すべてが英詞」でデビューしたグループというはかなり異色であった。これは、YMOがアルファレコードから登場したのと同じぐらい、ポリスターという傍流というかカウンター的