韓国でも新型コロナウイルスの拡散が大問題となっている。2月23日には、文在寅大統領が「コロナ19(新型コロナ)政府対策会議」を開催し、国家の危機警報を最高段階の「深刻」へ格上げした。 「コロナ19の事態が重大な分水嶺を迎えた。『新天地』内の大規模な集団感染が起きる以前と以後とは、全く別の状況になった」 この文大統領の言葉どおり、韓国内のコロナ拡散状況は、新興宗教団体「新天地イエス教証しの幕屋聖殿」(以下「新天地」)の集団感染が発生したことで、政府の統制も利かない事態となった。 感染者が病院を抜け出し、教会へ 新天地での集団感染が発覚したのは、次のような経緯からだった。 2月18日、韓国疾病本部は韓国の南東部に位置した大都市の大邱(テグ)で31番目の感染者が発生したと発表した。発表によると、感染がわかったAさん(61)は2月6日に交通事故に遭って近くの病院に入院し、10日から発熱。医師は新型