近年、平熱が36℃以下という「低体温」の人が増えています。極度なダイエット、ストレスや老化などが原因で、熱の産生と放散のバランスが崩れたことによるものです。そのまま放っておくと様々な病気を発症し、突然死の原因にもなりかねません。今回は、低体温症とその改善方法をご紹介いたします。 ◆◇低体温症とは? 低体温症とは、深部体温が35℃以下の状態を指し、32〜35℃を軽症、28〜32℃を中等症、20〜28℃を重症と分類されます。また、深部体温とは、体の表面や指などの体温とは異なり、脳や心臓など生命を維持している臓器の温度を指します。通常の深部体温は、肝臓38.5℃、直腸38.0℃、舌下37.0℃です。 ◆◇なぜ低体温症が起こる? 体の表面と深部に体温センサーのはたらきをしている神経があります。そのセンサーが感知した体の外部温度と筋肉や肝臓などの臓器の温度をもとに、脳の視床下部(体温調節中枢)が体温