カンパニー松尾のことを、やたらと熱く書く、思い入れたっぷりでそれしかない自分の文章のパターンに嫌気がさして、しばらく書くのをやめていた。AVのことも、他のどんなことも「批評」したり、「議論」したりするのが嫌になっていた。何を書いても結局「自分が一番わかってる」って言いたいだけのような気がして、自分の批評は、批評ではないんだと気づいた。ただの独占欲だった。きちんと何かを研究して突き詰めて考えて「批評」している人たちと自分とでは、心がまえのところからして全然違っていて、ちゃんとどこまでも一つのことにとことんつきあう気のない自分に、そういう「批評」は、できないしするべきではない、と思った。 あんなに必死でAVを「批評」しようと思っていた気持ちは何だったんだろうと思いながら、ほそぼそとAVレビューを書いて、仕事をしている。「批評」をしようという気持ちでは書いていない。読む人に何かを伝えること、面白