福祉大国として知られるスウェーデン。付加価値税(消費税)25%という高い税率に支えられたこの国には、もう1つ、別の顔がある。実は、政治・経済的な理由から祖国を捨てた人々が押し寄せる「難民大国」なのだ。 スウェーデンは戦後直後から、労働力不足を補うために移民を受け入れを開始した。働くために入国する労働移民に加え、この国特有の人道主義から難民にも門戸を積極的に開いてきた。その結果、世界のどこかで戦争や紛争が起きるたびに、大量の難民が押し寄せる難民大国となったのである。 難民が集中した地域では、失業率の上昇や治安の悪化など社会問題も発生している。しかし、高齢化と人口減少という現実を前に、難民たちをも貴重な労働力として生かさなければ、もはやこの国の福祉は維持できない。難民が支えるスウェーデン社会の最前線を追った。 スウェーデンの首都ストックホルムから電車で東に約1時間。トラックメーカー「スカニア」
自民党の谷垣禎一総裁の実務復帰は、ほとんどまったくニュースにならなかった。 もしかしてこれは、「武士のなさけ」というやつで、ご本人にとって恥に属するなりゆきは、あまり大々的に報じないということなのであろうか。 いや、メディアの人間にそんな温情が宿っているとは思えない。 谷垣氏関連の報道量が少ないのは、単に記者が興味を抱いていないからだ。 というよりも、より端的に申し上げるなら、新聞およびテレビの中の人たちは、谷垣さんには需要が無いと判断したのだ。ニュースバリューが無い、と。自民党の総裁なのに。 むごい話だ。 世間は相変わらず「仕分け」に夢中だ。仕込んで仕掛けて仕切って仕組めば仕事が仕上がって仕合わせだ、と、仕手の側の人々は、嬉々として作業を遂行している。やられる側にとって仕打ち、ないしは仕置きである同じ作業を、だ。あるいは、われわれは自民党と官僚たち、いわゆる親方日の丸が、かつてわれわれ弱
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