鈴置 高史 韓国観察者 元日本経済新聞記者。1995~96年ハーバード大学日米関係プログラム研究員、2006年イースト・ウエスト・センター(ハワイ)ジェファーソン・プログラム・フェロー。02年度ボーン・上田記念国際記者賞。 この著者の記事を見る
それは、本当に偶然の、とても短い間に起きた小さな出来事だった。 上海市内で私が宿泊しているホテルの近くにある横断歩道に立っていたときだ。私の斜め後ろにいた母子の会話が耳に飛び込んできた。 「ほら、あそこを見てごらん。赤信号でしょう? あそこが赤のときは渡っちゃいけないんだよ。あれが青色になったらお母さんと一緒に渡ろうね。いいね」 30代前半くらいのお母さんが信号を指差しながら、3~4歳の娘に向かって一生懸命語りかけていた。早く渡ろうと前のめりになってぐいぐい引っ張る娘の手をしっかり掴んで、腰を落として、じっくりと諭すお母さん。娘も途中から理解できたのか、「うん、うん」とうなずき、母親に向かってにっこり微笑んでいる。 その姿を振り返って見た私はものすごくびっくりして、思わず母子の顔を交互に眺めてしまった。 とくに裕福そうでもない。かといって貧しい人にも見えない、ごく普通のお母さんとかわいい娘
いつも「ア・ピース・オブ・警句 ~世間に転がる意味不明」をご愛読頂き、誠にありがとうございます。当コラム担当編集のYでございます。 本コラムの執筆者、小田嶋隆さんは3月16日、都内を自転車で走行中に濡れた路面で転倒し、左足の膝を骨折、入院中です。退院にはリハビリを含め3カ月程度かかる見込みです。まもなく手術を控えているとのことで、無理をして頂くわけには参りません。申し訳ございませんが、本コラムは今週は休載とさせて頂きます。 一昨日お見舞いに行きましたところ、心配していたよりもずっとお元気そうで、病院食のせいかなんだか痩せて精悍になったご様子。「骨折ダイエット」と笑いつつ、「早くも退屈で…」とのことでした。皆様へも、休載のお詫びを言付かっております。どうかご容赦下さいませ。 大怪我とはいえ、自転車の場合によくある手や肩、頭部などへのダメージはなく(自損事故で、自転車も無事)、ということは、原
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く