ニューヨークタイムズによると(参照)、8月31日、ウクライナで改憲に反対するデモのさなか、治安部隊の2人が死亡し、デモ参加者の130人超が負傷した。ウクライナの治安の悪化というと、東部が連想されやすいが、この激しいデモが生じたのは、ウクライナ首都キエフ(Kiev)である。 改憲の要点は、親ロシア派が実効支配する東部のドネツク州とルガンスク州に自治権を付与するためのもの。修辞を除けば2州の事実上の独立承認と理解してもよいだろう。 この憲法改正案審理で第1回の採決を行ったところ、法案の審理継続に必要な226票超える265議員が賛成したが、これに反発した改憲案反対派が国会前で抗議デモを展開し、治安部隊と衝突して惨事となった。この件で、ウクライナ内務省は反対派のなかでも、民族主義・極右政党「自由(Svoboda)」(チャフニボク党首)を非難している。憲法改正には、第2回投票で300票を得る必要があ