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ブックマーク / eulabourlaw.cocolog-nifty.com (181)

  • 【本棚を探索】第25回小坂井敏晶『格差という虚構』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    『労働新聞』に月イチで寄稿している書評コラム「棚を探索」、今回は小坂井敏晶『格差という虚構』(ちくま新書)です。 https://www.rodo.co.jp/column/134165/ 前回は『実力も運のうち 能力主義は正義か?』を取り上げたが、そのメリトクラシー批判をさらに極限まで突き詰めると書に行き着く。タイトルだけ見ると「格差なんて虚構だ」というネオリベ全開のと思うかもしれないが、むしろ格差を非難し、少しでも減らすようにとの善意に満ちた考え方の虚構を暴き立てるである。彼に言わせれば、近代の平等主義とは、現実に存在する格差を正当な格差と不当な格差に振り分け、階層構造の欺瞞から目を逸らせるための囮に過ぎない。 メリトクラシーを論ずる第1章は、前回の議論と響き合い、そのもたらす残酷な帰結をこう突きつける。「現実には環境と遺伝という外因により学力の差が必ず出る。ところが、それが才

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  • EU労使が「つながらない権利」協約に向けた作業計画に合意 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    誤解のないようにあらかじめ言っておきますと、明日調印されるのは欧州経団連、欧州労連などEU労使団体間の作業計画であって、そこに将来の作業予定が並んでいるにすぎません。ただ、その一つとして、「テレワークとつながらない権利」というのが入っているようなので、やや将来のはなしではありますが、労働法の観点から興味を惹かれます。 https://www.etuc.org/en/pressrelease/european-unions-and-employers-sign-historic-deal European trade unions and employers will tomorrow sign a work programme, including to negotiate a legally binding agreement on ‘Telework and right to disc

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    o_secchan 2022/06/29
  • 音楽大学の職業的レリバンス - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こんな記事が話題になっていましたが、 https://toyokeizai.net/articles/-/596688(音楽大学がここまで凋落してしまった致命的弱点) ・・・音楽大学はもともと企業就職が少なく、演奏活動や音楽教室の講師をしながら、今では“ほぼ絶滅”した「家事手伝い」として卒業後数年を過ごし、結婚して家庭に入るのが一般的でした。実家が裕福であることが前提で、一般大学のように自立を促す方向で企業就職に力を入れて指導することがなかったのです。多くの音大では、女性が活躍する社会となる中で、旧態依然のまま時代の変化に背を向けてきたのです。・・・ これを見て思い出したのが、かつての女子大生の文学部進学の持つ意味について書いたこのエントリでした。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/04/post_722a.html(なおも職業レ

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    o_secchan 2022/06/25
  • 【本棚を探索】マイケル・サンデル『実力主義も運のうち 能力主義は正義か?』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    月1回の割で回ってくる『労働新聞』の書評コラム「棚を探索」、今回私が取り上げるのはマイケル・サンデル『実力主義も運のうち 能力主義は正義か?』(早川書房)です。すでにベストセラーになっている書ですが、私の切り口はちょっと斜め方面からになります。 https://www.rodo.co.jp/column/131006/ 2019年度の東大入学式の祝辞で、上野千鶴子は2つのことを語った。前半では「大学に入る時点ですでに隠れた性差別が始まっています。社会に出れば、もっとあからさまな性差別が横行しています」と、将来待ち受けるであろう女性差別への闘いを呼びかけ、後半では「がんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください」と受験優等生たちのエリート意識を戒めた。 後者の理路をフルに展開したのが書だ。刊行1年

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    o_secchan 2022/06/14
  • 医療界もメンバーシップ型へ?? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日経新聞にこんな記事が出てるんですが、 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA2549K0V20C22A5000000/(薬剤師が看護師の仕事も 医療「職務シェア」の改革案) 政府の規制改革推進会議の医療・介護分野の答申案が判明した。医療従事者の仕事は法律などに基づいて定められているが、職種を超えて分担する「タスクシェア」を検討すると明記した。介護施設の人員配置基準を緩和する方針も盛り込んだ。改革案は約70項目に及ぶ。改革には抵抗も予想され実現は不透明な部分もあるが、新型コロナウイルスの感染拡大で問題となった医療の効率化は待ったなしだ。・・・ 日はメンバーシップ型だと言いながら、その一番大きな例外は医療の世界です。なんといっても、すべての職種が入口から出口まできっちりジョブ・デマケされている、いやいや入口のずっと前から、医学部で勉強しないと医師には

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    o_secchan 2022/05/26
  • 男女の賃金差の開示義務化 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日経新聞によると、 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA194T90Z10C22A5000000/ 政府は企業に対し、男女の賃金差の公表を義務付ける方針を固めた。上場・非上場を問わず、301人以上を常時雇用する企業を対象とする。6月に決める「新しい資主義」の実現に向けた計画に盛り込み、早ければ年内の施行をめざす。男女の賃金格差は女性登用の遅れなどを映す。男女の対等な評価を通じて人材の多様性を高め、企業の成長につなげる。 女性活躍推進法に関する省令を改正する方向だ。・・・・ ほう、新しい資主義実現会議の方で、非財務情報の可視化とかいうのを議論しているのはちらちら聞こえていましたが、 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai5/gijisidai.html かつそ

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    o_secchan 2022/05/20
  • まずは被用者性等をどう捉えるかの検討を行うべき@全世代型社会保障構築会議 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨日、わたくしが政府税調に出たすぐ後に、全世代型社会保障構築会議が開かれ、議論の中間整理というのがまとめられたようです。 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_hosyo/dai5/siryou1.pdf 1.全世代型社会保障の構築に向けて 2.男女が希望どおり働ける社会づくり・子育て支援 3.勤労者皆保険の実現・女性就労の制約となっている制度の見直し 4.家庭における介護の負担軽減 5.「地域共生社会」づくり 6.医療・介護・福祉サービス このうち、「3.勤労者皆保険の実現・女性就労の制約となっている制度の見直し」の中に、昨日の政府税調でも取り上げられていたフリーランスの問題がでてきます。 ○ 働き方の多様化が進む中で、それに対応し、働き方に対して「中立」な社会保障制度の構築を進める必要がある。現状、制度からこぼれ落ちるケースが生じたり、労働

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    o_secchan 2022/05/18
  • 男を禿げと呼んだらセクハラです - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なんだか最近、イギリスのザ・ガーディアン紙の記事が多いけれども、面白いんだもの。 https://www.theguardian.com/world/2022/may/13/calling-a-man-bald-is-sexual-harassment-employment-tribunal-rules Calling a man ‘bald’ is sexual harassment, employment tribunal rules イギリスの雇用審判所が、男を禿げ呼ばわりするのはセクハラだ、という判決を下したそうな。 まあ、禿げ呼ばわりがハラスメントだというのはわかりますが、それがセクハラだというのは、 “[The company’s lawyer] was right to submit that women as well as men may be bald. However

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  • 性交契約の違法性について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    余りきちんと追いかけていなかったのですが、例の成人年齢引下げとアダルトビデオの問題が新法制定という話になり、こういう問題が提起されるに至っていたようです。 https://www.asahi.com/articles/ASQ5C00K8Q5BUTFL00L.html(AV対策新法に「待った」 性行為の撮影、合法化しないで) アダルトビデオ(AV)撮影による被害を防ぐため、与党がまとめた新しい法律の骨子案に対し、「性行為の撮影を合法化してしまう」と懸念の声が上がっています。・・・・ ――新法にはどんな懸念があるのでしょうか。教えてください。 岡さん まず、与野党が協議している法案の骨子案にAVの定義が書いてあります。「性行為などを撮影した映像」という趣旨の文言です。性交など性行為の撮影を肯定することが前提となっており、この法律自体がそうした性行為を伴う契約が許されると認めてしまうことになりま

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    o_secchan 2022/05/12
  • 定年とは・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こういうまことに素直な疑問を呈するつぶやきがありました。 https://twitter.com/ukbrilliantlife/status/1521728635169820672 10年ほど前から日では定年というイベントがリタイヤではなく低賃金で働く段階への移行に変わっているみたい いや、全くその通りなんですが、なぜか労働法でも労働経済でも真面目な労働問題のでその真実をズバリと書いているはほとんどないんですよね。あれこれの事実は山のように書き連ねているものの。 たぶん、それをむくつけに明示したのは、このくらいではないでしょうか。 そもそも今の定年は強制退職年齢ではない さて、前項では定年制を「労働者が一定の年齢に達したときに労働契約が終了する強制退職制度」と定義しましたが、これは現在ではもはや当てはまりません。日政府の正式訳でも定年は「mandatory retirement

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    o_secchan 2022/05/04
  • 中国がILO強制労働条約を批准すると - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    中国がILOの強制労働2条約を批准したそうです。 https://www.afpbb.com/articles/-/3401250 【4月20日 AFP】(更新)中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は20日、強制労働を禁じる二つの国際条約の批准を発表した。・・・ 全人代が批准を承認したのは、ILOの「強制労働条約」および「強制労働廃止条約」。ILOのウェブサイトによると、両条約の批准国はすべての種類の強制労働を禁止し、利用しないことが義務付けられている。また、強制労働を「即刻かつ完全に廃止」するための措置を講じることも求められる。 中国は、新疆ウイグル自治区で強制労働をはじめとする人権侵害が横行しているとして非難を受けている。人権団体は、ウイグル人を含むチュルク系イスラム教徒少なくとも100万人が、同自治区内のいわゆる「再教育施設」に収容されていると推定しているが、中国は強く否定し

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    o_secchan 2022/04/21
  • 障害とスキルと『能力』の関係 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こういうツイートが話題になっていたようですが、 https://twitter.com/KojimaTakeshi1/status/1507571545727967233 おれ、スゲー勉強して、京大行って、博士号とって、研究員として雇用もされてたんだよ。でも、精神障害者になったとたん、就労支援作業所でやる作業が、大量の布おむつカバーを畳む、なんだよな(埼玉県中央部)。 日スゲー、よな これに「ホントスゲーおかしい! 」とか「これをシュールと言わずして何をシュールと言おう 」という反応がされていますが、いやいや日社会のソシオグラマーからすれば何もおかしいことはないのです。そこのところを、『ジョブ型雇用社会とは何か』の「メンバーシップ型になじまない障害者雇用」から一節引用しておきましょう。 障害とスキルと「能力」の関係 改めて、雇用における障害とは何かを考えてみましょう。障害とは日常生活や

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    o_secchan 2022/03/28
  • 上野友子・武石恵美子『女性自衛官』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    上野友子・武石恵美子『女性自衛官 キャリア、自分らしさと任務遂行』(光文社新書)をお送りいただきました。 圧倒的に男性が多く、「男性的」な構造が色濃く反映された組織に生きる「女性自衛官」。著者が自らの防衛省勤務経験を活かし、未だ全体の8%未満と超マイノリティである女性自衛官、中でも子育て経験のある幹部自衛官を対象にインタビューを実施。任務を遂行する上で抱える課題、出産や子育てでぶつかる壁、それをどう乗り越え壊してきたのか――そして、自分の仕事をどのようにとらえてキャリアを形成してきたのかを通じて、日社会で働く女性が共通して直面する葛藤やキャリア形成の問題点をより鋭角的にあぶり出す。有事には「命を懸けてでもこの国を守る」と誓う母親たちが見出した、究極のワークライフバランスとは? 女性自衛官の生の声という資料を基に描いた、新・女性キャリア論。 これはなかなかいいところを衝いてきたです。帯の

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    o_secchan 2022/03/11
  • これぞジョブ型、丸亀製麺@アメリカ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    インチキジョブ型論への解毒剤として、昨日はアカデミックな自動車産業労働研究を紹介しましたが、も少し下世話なレベルでジョブ型ってものの質がよく分かる記事がありました。 https://blog.btrax.com/jp/japan-dx-challenges/(アメリカの丸亀製麺から考える日DXが進まない当の理由) ・・・そこであることに気づいた。 「めっちゃ人多くない?」と。それも、お客さんだけではなくて、従業員の数が。 従業員がめっちゃいる。列に並んでいる客と同じぐらいに。そして、それぞれのスタッフが “一つ” の作業しかしていない。 ・・・そう、それぞれの工程がきっちりと分業されており、それぞれの “担当者” が決まっている。言い換えると、一人につき一つの作業が割り当てられているのだ。 ざっと見ただけでも下記が担当で分かれてる。 オーダーを取る人 麺を準備する人 麺を茹でる人

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    o_secchan 2022/02/28
  • ジョブ型でなくなるのはベアじゃなくて定昇 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    依然としてジョブ型をめぐって混乱した話が飛び交っていますが、ジョブ型になったらベアがなくなるというのは、厳密な議論をすれば別ですが概ねウソです。 もちろん、「ベア」(ベースアップ)というのは、ベース賃金という日独特の概念に基づくものなので、厳密にはジョブ型社会には対応しませんが、でもジョブ型社会でも産別組合が団体交渉して各職種の賃金額を引き上げるわけで、その総計の平均をベアみたいなものだといってそれほど間違いではない。それは確かに労働組合が交渉で勝ち取った賃上げ分なのですから。 これに対して、ジョブ型社会ではありえないのが「定昇込みいくら」という賃上げの表示方法です。定昇(定期昇給)というのは、その労働者人にとっては確かに自分の賃金が上がることですが、労働者全体の入れ替わりを考えたら概ね高給の人が出ていって低給の人が入ってくるので平均したらとんとんであって、マクロ的には全然賃金は上がっ

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    o_secchan 2022/02/24
  • メタバースは労働問題である - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    例によってソーシャル・ヨーロッパから、ステファノ氏ら3人による「メタバースは労働問題である」(The Metaverse is a labour issue)を。 https://socialeurope.eu/the-metaverse-is-a-labour-issue The Metaverse has been talked about only in terms of gee-whiz technologies—but it raises very serious labour concerns. メタバースはすっげぇ技術という面でばっかり語られるけれども、とても深刻な労働問題を引き起こすのだ。 ってどういうこと? The Metaverse will have its users but it will also be a ‘workplace’ for many. メタバース

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    o_secchan 2022/02/07
  • 児童手当の所得制限について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    例の18歳未満への10万円給付の話が飛び火して、児童手当そのものの所得制限について世帯主収入から夫婦の収入合算へという議論になりつつあるようです。 https://www.tokyo-np.co.jp/article/144619(児童手当の支給要件「世帯収入合算方式に」 10万円給付巡り、与党内から求める声) 政府の経済対策に盛り込まれた18歳以下への10万円相当の給付を巡り、所得制限を準用した児童手当の支給要件を、世帯内で主となる稼ぎ手の収入に基づく現行方式から、世帯内で収入を合算する方式に見直すよう求める声が、自民党内から上がり始めた。共働き世帯が主流の現状に制度が合わなくなっているとの考えからだ。だが合算方式だと支給対象外となる共働き世帯が多くなるため、与党内で反対意見も根強い。 ・・・児童手当制度の創設は約半世紀前の1972年。支給要件となる世帯の収入が夫婦のどちらか一方となった

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    o_secchan 2021/11/25
  • これは労働法的にも大変興味深い事案なので、是非判決まで行って欲しい - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    歴史好きの読者としても大変面白く読ませていただいたの著者でもあるんですが、それはそれとして人間文化研究機構(国際日文化研究センター)vs呉座勇一事件は有期雇用契約についての大変興味深い論点を提起しているように思われるので、こういう裁判沙汰をやっていると肝心の歴史の研究が進まないのかも知れませんが、それはそれとして是非徹底的に判決に至るところまでやり抜いていただきたいと切望しております。 https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/667180 会員制交流サイト(SNS)上で不適切な発言を繰り返したことで無期雇用資格を取り消されたのは不当だとして、国際日文化研究センター(京都市西京区)の助教だった呉座勇一氏が29日までに、同センターを運営する人間文化研究機構(東京)を相手取り、無期雇用の地位にあることを確認する訴えを京都地裁に起こした。・・・ 訴状によ

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    o_secchan 2021/10/29
  • キャバクラは労働者性問題の宝庫 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こういう記事がありましたが、 https://www.bengo4.com/c_5/n_13675/(キャバクラの女性従業員は「労働者」、さいたま地裁で和解成立 店が残業代含む「解決金」支払い) キャバクラ店で働いていた女性が、店に対して残業代などを請求していた裁判は、さいたま地裁で和解が成立した。 店側はこれまで「業務委託契約のため、残業代等は発生しない」という主張を続けたが、女性の「労働者性」を認める内容を和解条項に盛り込み、未払い分を解決金として支払うことが定められた。 女性側は10月14日、都内の会見で「キャバクラ店で働く女性は、労働者としての待遇を受けられないことが多い。労働者性が認められたことで、残業代や、深夜割増賃金なども会社が支払うべきだと明確にされた」とした。・・・・・ 判例集だけ見てるとあんまり気が付きませんが、このキャバクラをはじめとする風俗営業適正化法において「接待

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    o_secchan 2021/10/15
  • 山口二郎氏と竹中平蔵氏の対談(13年ぶりの再掲)+α - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    何やらまたぞろ竹中平蔵氏をめぐってあれやこれやかまびすしいようですが、少なくとも過去20年以上にわたる新自由主義的な「改革」の原動力をすべて竹中氏ら新自由主義者のみに帰する発想が当を得ていないことだけは間違いないと思います。 そういう話は何回もブログで取り上げてきましたが、その中でも旧自公政権の末期の13年前に『中央公論』に載った対談を取り上げたこのエントリは、人たちみずからが明確に述べていることもあり、大変参考になるはずです。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-c012.html(山口二郎氏と竹中平蔵氏の対談) 今日発売の『中央公論』で、山口二郎氏と竹中平蔵氏が「新自由主義か社会民主主義か」というタイトルで対談しています。 もし、ここ10年あまりの対立軸が、当にそういう軸であったなら、なんとよかったことでし

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    o_secchan 2021/08/28