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ブックマーク / macska.org (10)

  • ウガンダ「反同性愛」法案と、国際的なセクシュアルマイノリティ運動の可能性

    先進国では同性結婚の制度の導入が広がるなか、同性愛者やその他のセクシュアルマイノリティ(性的少数者)の人権をめぐって昨年末ころから国際的に注目されているのが、アフリカ東部の国ウガンダにおいて提案されている「反同性愛」法案だ。 ウガンダでは既に同性愛は違法とされており、同性愛行為に及んだとされる人たちに対する法的あるいは私刑的な迫害は行われていたが、昨年提案されたこの法案では同性愛に対する最高刑を死刑と規定するなど、過激な内容が深刻な人権侵害にあたるとして国際的な非難を集め、一時的に成立はまぬがれた。しかし今年の選挙によって新たに招集された国会においても議員の大多数がこの法案を支持していると言われており、状況は予断を許さない。 わたしはウガンダやアフリカ政治についての専門家ではなく、ウガンダで起きていることについては一般の報道をごくたまに読むくらいの知識しかない。けれども、普遍的な「人権」

    ウガンダ「反同性愛」法案と、国際的なセクシュアルマイノリティ運動の可能性
  • 『アメリカ発 DV再発防止・予防プログラム』へのコメントへのコメントと、サポートグループの不可能性

    いつみても「キリンが逆立ちしたピアス」っていいブログ名だよなあと思ってしまうのだけれど、その id:font-da さんが、山口佐和子著『アメリカ発 DV再発防止・予防プログラム』を紹介している。わたしもこのについては「某秘密主義ML」(検索キーワード)で知り、気になっていたので、信頼できるレビューが出てきて助かる。いずれ入手するつもりだけれど、いつになることやら。 それにしても、「アメリカ発」の報告なら、なんでわたしに取材に来なかったんだ!という自意識過剰はともかくとして、どれくらい米国の反DV運動の中におけるさまざまな視点や主張を集めているのかという点は気になる。肝心なところは、大手団体に連絡して紹介してもらう先を取材していては全然見えてこないはずなので、著者自身が運動内部の状況をよく理解しているか、そうした状況がわかっている内部協力者が必要なはず。いやわたしに声がかからなかったから

    『アメリカ発 DV再発防止・予防プログラム』へのコメントへのコメントと、サポートグループの不可能性
  • 在特会と通じる性質を見せる「反在特会」の取り組みと、「上から目線のエセインテリ」

    某秘密主義メーリングリスト(フェミニズムやジェンダー系の運動情報を共有するという目的で超有名な大学教授たちによって設置され、千人を超える参加者を集めているにも関わらず、その存在を明示的に言及することすら禁止されているという、おそろしいメーリングリスト。検索すると誰かがtwitterで独り言をつぶやいているかもしれないけど、独り言だから秘密を破ったわけではない)で議論となっているある問題について、大切なことだと思うのだけれど、時間がないからブログに書くのは厳しいかなぁ、と思っていたところ、思わぬところから突然メーリングの外で批判されたので、返答を兼ねて書く。ただでさえ少ないわたしの睡眠時間を削ることになるけれども。 議論の発端は、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)という排外主義団体が朝鮮学校に押し掛け、「スパイの子どもたち」「朝鮮学校を日から叩きだせ」と騒いだ問題に対して、在特会に反

    在特会と通じる性質を見せる「反在特会」の取り組みと、「上から目線のエセインテリ」
    odd991
    odd991 2009/12/23
    抑圧・排除という「汚い仕事」は警察や民間警察に任せて、洗濯された綺麗な「正義」をおいしくいただきましょう。/民営化だけでなく秘密結社も登場して社会情勢がカオスな展開に…
  • 一般化する「成長抑制」医療−−子ども1000人に一人が対象?

    年末以来、続けて病気になったり関わっている団体のグラント書きを突然任されたり(もともと担当だった人の家族が入院してしまったので仕方なく手伝った)、いろいろ忙しくて書きたいネタはあるのにブログを更新できなかったのだけれど、これだけは重要なので書いておく。というのは、先週金曜日(1月23日)にシアトルのワシントン大学において開かれた、成長抑制療法についてのシンポジウムについての報告。 成長抑制療法については、ワシントン大学(シアトル子ども病院)で行なわれたケース(アシュリー症例)がきっかけとなって2007年に大きな議論を巻き起こした経緯があり、わたしは当時同大学で開かれたシンポジウムにも参加してその報告を以前にも前編・後編にわけて書いた。今月のシンポジウムでは、その前回のイベント以来、シアトル子ども病院が招集したワーキンググループで進めた議論について医者らから報告がなされた。 ワーキンググルー

    一般化する「成長抑制」医療−−子ども1000人に一人が対象?
  • DVシェルター廃絶論−−ハウジング・ファーストからの挑戦

    ドメスティック・バイオレンスを、私的な関係における私的なトラブルではなく、社会的な対策・介入を必要とする社会問題であることがはじめに主張されたのは、とくに英米両国における第二波フェミニズムの盛り上がりの中においてだった。当初は「バタード・ウーマン」(殴られた女性)という言葉で呼ばれていたそれが、広く社会問題として認知されるにつれ、より範囲の広い−−被害者を女性に限らないという意味だけではなく、精神的・経済的な拘束も射程にいれた−−「ドメスティック・バイオレンス」(DV)という言葉が採用されるようになった。そして米国における一九九四年の「女性に対する暴力法」、日で二〇〇一年に施行された「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」といった法的制度が整備され、また各地に被害者の保護とDV防止をよびかけるさまざまな支援団体や相談窓口も設置された。 そうした支援設備のうちもっとも良く知ら

    DVシェルター廃絶論−−ハウジング・ファーストからの挑戦
  • 性犯罪をめぐる二つの思想が混じり合った米軍「統一軍事裁判法」

    米軍海兵隊員四人が広島市で女性に対して集団で性暴力をはたらいた事件で、加害者の有罪と不名誉除隊が確定した。しかし、より深刻なレイプ(強姦)の罪状は取り下げられ、懲役一年という軽い刑罰となったことで、「『軍事基地と女性』ネットワーク運営委員会」は抗議声明を発表している。 その中で、同委員会が「驚いたことに米軍側の主張によれば、昨年統一軍事裁判法における『強かん』の定義を『誘拐や暴行を加えて同意なく性行為をすること』と変更したので『女性が明らかに同意していなかったのに性交渉した』ことは『強かん』にはあたらず、『不正な性的接触とみだらな行為』(”wrongfulsexual contact and indecent acts”)にすぎないというのである」と訴えていることが気になったので、軍事裁判法を少しばかり調べてみたところ、意外な事実がわかった。報告したい。 まず、昨年改訂される以前の軍事裁判

    性犯罪をめぐる二つの思想が混じり合った米軍「統一軍事裁判法」
  • macska dot org » Blog Archive » 黒人保守論客シェルビー・スティールが語る「それでもオバマが勝てない理由」

    米国大統領選挙の民主党指名獲得競争ではこのところバラック・オバマ候補が好調。ほんの数ヶ月前には組織のしっかりしたクリントン候補には到底かなわないという声も聞かれていただけに、オバマ候補の最近の勢いはすごいと思うのだけれど、それでもオバマは勝てないと近著「A Bound Man: Why We Are Excited About Obama and Why He Can’t Win」で主張している黒人保守系政治評論家の Shelby Steele のトークに参加する機会があったので、報告する。ていうか当は話を聞きに行ったのはちょっと前のことなんだけど、幸い話題の賞味期限が切れていないのでいまさらながら書く。 まずは Steele の人となりから。かれは現在スタンフォード大学に設置されたシンクタンクであるフーバー研究所の研究員の肩書きを持ち、政治と人種関係についての著書がいくつかある。フーバ

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    odd991
    odd991 2008/02/22
    清算主義 過去を葬り去りたいという欲望は世界的現象か?
  • macska dot org レヴィット&ヴェンカテッシュの「街頭売春の経済学」報告

    『ヤバい経済学』でも紹介された研究においてシカゴの麻薬ギャングのビジネスモデルを分析した経済学者スティーブン・レヴィットとスディール・ヴェンカテッシュ(数日前に『Gang Leader for a Day: A Rogue Sociologist Takes to the Streets』が発売されたけれどまだ手元に届いていないので未読)のコンビが、こんどは先週開かれた Allied Social Science Associations コンファレンスでシカゴにおける街頭売春の分析を発表した様子。面白いのでちょっと紹介しておく。 調査に使用したデータは、シカゴ警察による(売春者及び客双方の)逮捕・取り締まりの際の記録や公開情報と、シカゴの中でも街頭売春が多い二地区に売買春が起きている現場で研究者の助手がつけた記録を分析したものが中心。助手は邪魔にならないように街頭や売春宿に待機し、客が離

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  • macska dot org ・ Blog Archive ・ 社会運動におけるネット利用と「運動マニュアル」

    自衛隊内部において性暴力を受けたと主張する現役自衛官が国を提訴した件に関連して、kallikles さんが支援運動によるネット利用のあり方を論じている(その1、その2)。その中で「macskaさんが運動マニュアル書くべきだ」という記述があり、トラックバックされたので、いまちょっと忙しいのだけれど(明日サンフランシスコに行く準備しなくちゃー)指名を受けたと思ってちょっとだけ書いてみる。 kallikles さんがサイトのあり方を添削している某「ファイトバックの会」とも無関係ではないわけだし。 「ネットの使い方がよく分からない」というならまだ救いようがあるのだけれど、ここで問題とされているような運動体ーーかれらだけが特別酷いというわけではなく、むしろネットを積極的に利用しているだけ進んでいると言って良いのだけれどーーはそもそも社会に向けて何かを呼びかけるということについてネット以前の段階で分か

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  • macska dot org >> Blog Archive >> 「完璧な愛」が隠蔽する国際養子制度の帝国主義的歴史

    ここのところ林道義氏とのくだらないやり取りが続いてしまって、以前からの読者が離れてしまったのではないかと心配になってきたのだけれど、今回以前別ブログで少し触れたところリクエストがあった「国際養子縁組問題」について取り上げる。とはいえ、日は国内の子どもを海外に送り出すことも海外の子どもを養子として引き受けることもほとんどしていないのであまりピンと来ないかも知れないので、ハリウッド女優アンジェリーナ・ジョリーの話からはじめてみたい。以下は、少し古いのだけれど映画情報サイトの「FLIX ムービーサイト」に掲載されたジョリーの半生についての記事から引用。 【知性 国連大使としての、知性あふれる横顔】 『トゥームレイダー』の撮影で、海外ロケに行ったアンジーは、さまざまな海外の情勢に目を向けるようになります。特に彼女が興味を持ったのは、撮影でも行ったカンボジアの地。 2001年に、彼女は国連難民事務

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    odd991
    odd991 2006/01/29
    Lebensbornみたいだな
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