天気の悪い日が続きますね。 台風の被害に遭われた方は一日でも早く、もとの生活に戻れる ことを切に願います。 穏やかな日常がありがたいことなのだと思う瞬間でもあります。 みなさんはどんな1週間を過ごされましたか? 今週印象に残った1冊を紹介します。 篠田節子さんの『弥勒』です。 弥勒 (集英社文庫) 新聞社で展覧会を企画・運営する仕事をしている永岡は、妻の 髪飾りが、ヒマラヤの国パスキムの破壊された仏像の一部だと 気づく。美術品持ち出し禁止の国で政変があったことを知り、密入国を試みた永岡が目にしたものは、虐殺された僧侶たちと壊滅された都市だった。そして永岡も革命軍に捕らえられ…。 ヒマラヤの奥地にあり、インドや中国などとの国境も近いことと、 険しい山の奥地であることから独自の文化を発展させてきたパスキム。美しい細工を施された仏像などの美術品は持ち出しが禁止となっています。しかし、その一部が妻