現在、「はやぶさ2」はリュウグウ到着に向けてイオンエンジンの運用を行っていますが、5月11日にイオンエンジンをいったん停止して、スタートラッカ(注1)によってリュウグウの撮影を行いました。これは、探査機からリュウグウの方向を観測することによって光学航法(注2)を行うためです。 撮影は、5月11日から14日にかけて、ほぼ1日おきに3回行いました。1回の撮影では、数時間の間に3枚の画像を取得しています。撮影はすべて成功し、写っていたリュウグウの位置を正確に計測しました。このデータを使って、リュウグウと「はやぶさ2」の軌道を正確に求める作業を開始しています。 図1 スタートラッカによって撮影されたリュウグウ。図中で黄色の丸で囲まれた天体がリュウグウ。右から左へと移動している。撮影時刻は、右から5月12日1時頃、5月13日2時頃、5月14日1時頃(日本時間)である。探査機から見てうお座の方向にある