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  • コロナ禍での保健師活動のリアルとこれからの在り方(堀成美,立花八寿子,山本祐子) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

    対談・座談会 堀 成美,立花 八寿子,山 祐子 2022.01.24 週刊医学界新聞(看護号):第3454号より 新型コロナウイルス感染症(以下,新型コロナ)禍における保健師の業務内容は,未曽有の感染拡大に伴い,相談対応,検査・受診調整,積極的疫学調査,陽性者の入院療養調整,濃厚接触者の特定・健康観察,陽性者の所属集団の感染拡大防止対策,そしてクラスター対策(写真)と,結果的に多岐にわたってしまった。特に感染者が多数発生した地域の保健所では対応に苦心する声も多く聞かれた。 そこで紙は全国の保健師を対象に匿名によるWeb上でのアンケート調査を実施し,最前線の保健師たちの声を集めた。座談会ではアンケートの回答を抜粋しながら,東京都港区の感染症専門アドバイザーを務める看護師の堀氏を司会に,感染者が多数発生した北海道大阪でそれぞれ新型コロナ対応に従事する保健師の立花氏と山氏による議論が展

    コロナ禍での保健師活動のリアルとこれからの在り方(堀成美,立花八寿子,山本祐子) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    paravola
    paravola 2022/01/29
    (「ゴルイガー」)保健師の活動を可視化する努力/一つはSNSアカウントの開設です
  • 医学書院/週刊医学界新聞 【連載 実践統計学入門】 (第2248号 1997年7月14日)

    (6) 治療効果の指標 ●事例 1970年,University Group Diabetes Program(UGDP)は血糖降下剤の有効性を評価するために,糖尿病患者に対して無作為対照試験を行ない,5年間経過観察し,表1のような結果を発表した1)。 ●治療効果の指標 医学文献を正確に読むためには,治療効果の指標を知らなければならない。いくつかの指標の計算法を示す。 相対リスク(relative risk:RR)は治療薬の偽薬(プラセボ)に対する比で,表1の文字を使って表すと(a/a+b)/(c/c+d)となる。前向き研究の時に用いる。 オッズ比は(a/b)/(c/d)と表され,後ろ向き研究であるケース・コントロール研究の時に用いる(最近,前向き研究結果をメタアナリシスしてまとめた結果が,オッズ比と表示されていることが多い)。 相対リスク減少率(relative risk reducti

    医学書院/週刊医学界新聞 【連載 実践統計学入門】 (第2248号 1997年7月14日)
    paravola
    paravola 2021/06/29
    治療結果の評価をARR,NNTで表した論文をあまりみかけない/これはRRRで表した場合には,同じ結果であっても情報を受け取る側が過大に評価する傾向があり,その傾向は政策決定者でも同様であることを示している
  • 液性免疫低下と感染症①(森信好) | 2017年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

     目からウロコ! 4つのカテゴリーで考えるがんと感染症 がんそのものや治療の過程で,がん患者はあらゆる感染症のリスクにさらされる。がん患者特有の感染症の問題も多い――。そんな難しいと思われがちな「がんと感染症」。その関係性をすっきりと理解するための思考法を,わかりやすく解説します。 [第9回]液性免疫低下と感染症① 森 信好(聖路加国際病院内科・感染症科医幹) (前回からつづく) 今回から「液性免疫低下と感染症」について説明していきます。液性免疫は獲得免疫の一つであり,B細胞や形質細胞によって産生される抗体(免疫グロブリン)が担う免疫を指します。「液性免疫低下の感染症」は4つの免疫の壁の中で,最も注意を払うべき感染症と言えます。なぜなら,数時間単位で病状が進行し,命の危険にさらされることが多いからです。 液性免疫低下を語る上で,脾臓摘出(脾摘)は切っても切り離すことができません。今回は脾

    液性免疫低下と感染症①(森信好) | 2017年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
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    paravola 2021/05/20
    脾臓は体内で最大のリンパ器官であり,血液の濾過・貯蔵をはじめ,非常に重要な免疫機能を担っています。特に,B細胞の約半数を脾臓が有するため,まさに液性免疫の「主役」と言っても過言ではありません
  • リスクコミュニケーションで皆が望む社会をめざす | 2021年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

    対談・座談会 武藤 香織,田中 幹人,奈良 由美子 2021.04.19 週刊医学界新聞(通常号):第3417号より 複合的なリスクであるCOVID-19では,あらゆる層の人が不利益を受けている。このリスクに立ち向かうために,リスク情報とその見かたの共有を目的とするリスクコミュニケーションはどう実践されるべきか。厚労省や内閣官房,東京都などの行政機関でCOVID-19対策に深くかかわる3氏が,リスクコミュニケーションの実践と課題を多方面から議論した。 (2021年3月2日Web収録) 武藤 COVID-19の流行と対策が1年以上続く中で,リスクコミュニケーションは課題であり続けています。 座談会では,科学技術にまつわるリスクについてメディアを介した研究を行う田中先生と,市民対話を通じて研究する奈良先生と共に,コロナ禍のリスクコミュニケーションの実践を振り返りつつ,喫緊の課題であるCOVI

    リスクコミュニケーションで皆が望む社会をめざす | 2021年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
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    paravola 2021/04/20
    (2009年の反省がワクチンをどう理解させるかとか、そういう話なのか。馬鹿馬鹿しい)
  • 未承認薬ヒドロキシクロロキンが国内承認されるまで|医学書院 週刊医学界新聞(第3155号 2015年12月21日)

     【寄稿】 未承認薬ヒドロキシクロロキンが国内承認されるまで 横川 直人(東京都立多摩総合医療センター リウマチ膠原病科医長/日ヒドロキシクロロキン研究会事務局) 「日ではこの薬なしで,どう全身性エリテマトーデス(SLE)の治療をしているのか」。2015年11月,米国リウマチ学会の会場で,3時間にわたり同じ質問を何度も受けながら,米国でリウマチ膠原病フェローとなった8年前に同じ疑問を抱いていた自分を思い出していた。 ヒドロキシクロロキン(HCQ)はSLE,皮膚エリテマトーデス(CLE),関節リウマチに対して世界中で用いられている古い薬で,もともとは抗マラリア薬として開発された。比較的安価で安全性も高いことから,WHOの「必須医薬品モデルリスト」1)に収載されている数少ないリウマチ膠原病治療薬だが,日では専門医にもあまり知られていない2)。海外では臓器合併症を有さないSLEに対して抗

    未承認薬ヒドロキシクロロキンが国内承認されるまで|医学書院 週刊医学界新聞(第3155号 2015年12月21日)
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    paravola 2020/05/13
    (ジェネリックが使えない時代だったのでわざわざ開発したということだろうか)横川直人/「日本ではこの薬なしで,どう全身性エリテマトーデス(SLE)の治療をしているのか」
  • 医師需給を考える視座|医学書院/週刊医学界新聞(第3330号 2019年07月15日)

    医師は足りているのか,不足しているのか。1990年代の終わりから2000年代の初めにかけ,患者権利や医療安全に対する社会の関心の高まりから,日の医療の姿は大きく変わり始めた。相次ぐ医療事故により報道が過熱。医師―患者関係が変貌し,医療不信から医師の業務も逼迫していく。2003年以降,「医師不足」の報道が相次ぎ,医師の地方病院離れから「医療崩壊」と言われる状況に至った。2008年,政府は四半世紀ぶりに医学部の定員増を決め,毎年の医師養成数は現在,9400人を超えている(図1)。それでも,今なお地方を中心に医師の増員を求める声が聞かれるが,増員による過剰が将来問題を招くことはないのか。 医師の需給をめぐるこれまでの議論を『医師の不足と過剰』(東京大学出版会)にまとめた桐野髙明氏と,同書のあとがきで紹介された『ちょっと気になる医療と介護 増補版』(勁草書房)の著書があり,厚労省検討会で医師の偏

    医師需給を考える視座|医学書院/週刊医学界新聞(第3330号 2019年07月15日)
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    paravola 2019/08/07
    国家資格を必要とする職種の市場は数を増やすのは簡単にできても,増え過ぎたときに終息させるブレーキが利きにくい。私が強調したかったことです
  • 行動経済学×医療 行動変容の基本的考え方 わかっているけど変えられない|医学書院/週刊医学界新聞(第3252号 2017年12月11日)

     行動経済学×医療 なぜ私たちの意思決定は不合理なのか? 患者の意思決定や行動変容の支援に困難を感じる医療者は少なくない。 連載では,問題解決のヒントとして,患者の思考の枠組みを行動経済学の視点から紹介する。 [第5回]行動変容の基的考え方 わかっているけど変えられない 平井 啓(大阪大学大学院人間科学研究科准教授) (前回よりつづく) 「今年こそはやる」 長年主治医として診ている患者さんの定期通院のとき。 医師 最近の調子はどうですか? 患者 悪いところは特にないです。先生に以前診てもらっていたところも順調に回復してきています。 医師 それはよかったです。でも,体重がちょっと増えてきているみたいですね。 看護師 事を見直して,定期的な運動習慣を付けるようにしてくださいね。あと,年齢的にそろそろがん検診を受けたほうがいいと思います。まだ一度も受けたことがないですよね。自治体から検診

    行動経済学×医療 行動変容の基本的考え方 わかっているけど変えられない|医学書院/週刊医学界新聞(第3252号 2017年12月11日)
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    paravola 2019/04/04
    (強制したいけど強制していることを認めたくない)「行動変容」
  • 医師のバーンアウト 早急な実態把握と対策に向けて|医学書院/週刊医学界新聞(第3295号 2018年10月29日)

    下畑 享良氏(岐阜大学大学院医学系研究科神経内科・老年学分野教授)=司会 服部 信孝氏(順天堂大学大学院医学研究科神経学講座教授) 饗場 郁子氏(国立病院機構東名古屋病院神経内科リハビリテーション部長/第一神経内科医長) 久保 真人氏(同志社大学政策学部・大学院総合政策科学研究科教授) バーンアウト(燃え尽き症候群)とは,対人的サービスを提供する職種において,活発に仕事をしていた人が「燃え尽きたように」意欲を失う状態を指す。医師のバーンアウトでは,心身の不調,離職など医師自身への影響だけでなく,診療の質の低下や共感性の欠如といった患者への悪影響も懸念される。 医師のバーンアウトを防ぐにはどのような視点が必要か。脳神経内科医におけるバーンアウトの実態調査に乗り出した下畑氏,服部氏,饗場氏と,国内のバーンアウト研究の第一人者である心理学者の久保氏が,対策の在り方を議論した。 下畑 私がバーンア

    医師のバーンアウト 早急な実態把握と対策に向けて|医学書院/週刊医学界新聞(第3295号 2018年10月29日)
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    paravola 2018/10/31
    女性の神経内科専門医1265人を対象に行ったアンケート結果では,回答者(623人)の約65%にバーンアウトの症状が見られました/個人のレジリエンスを高める対策だけでは不十分
  • コストを語らずにきた代償 “絶望”的状況を迎え,われわれはどう振る舞うべきか - 医学書院/週刊医学界新聞

    今,がん領域では,抗PD-1抗体,抗PD-L1抗体,抗CTLA-4抗体などの免疫チェックポイント阻害薬が注目されている。日ではその中の1つ,抗PD-1抗体の「ニボルマブ」(オプジーボ®,MEMO)が2014年に「根治切除不能な悪性黒色腫」に対して承認され,2015年12月には「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」へ適応拡大された。従来の抗がん薬と異なる新しい作用機序を持つ同薬は,今後他のがん種にも適応が広がると予想され,大きな期待が寄せられている。しかし,國頭氏は,この免疫チェックポイント阻害薬の登場によって医療,それどころか国そのものの存続が脅かされると指摘する。一体,どこにその危険性があるというのだろうか。氏は,「すでに手遅れ」と語るが――。 ――まず,2015年に非小細胞肺がんへ適応拡大された免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブが,どのような効果を持つ薬剤かを教えてください。 國

    コストを語らずにきた代償 “絶望”的状況を迎え,われわれはどう振る舞うべきか - 医学書院/週刊医学界新聞
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    paravola 2018/10/03
    (2016年)がん治療の免疫チェックポイント阻害剤/効果が高いがべらぼうに高価なので、国家財政が破綻してしまう可能性が高い。「救命艇状況」
  • 医学書院/週刊医学界新聞(第3275号 2018年06月04日)|栄養疫学者の視点から[第15話]お米にまつわる疫学の一端

     栄養疫学者の視点から 栄養に関する研究の質は玉石混交。情報の渦に巻き込まれないために,栄養疫学を専門とする著者が「と健康の関係」を考察します。 [第15話]お米にまつわる疫学の一端 今村 文昭(英国ケンブリッジ大学 MRC(Medical Research Council)疫学ユニット) (前回よりつづく) 今回は,老若男女,人が二,三人集まればとかく話題になりがちな「低糖・低炭水化物」について考えたいと思います。私個人としては,非感染性疾患の予防には物繊維の摂取を多くしつつ,エネルギー源となる炭水化物の摂取を少なくすべきと考えています。私自身の論文を含め(PLoS Med. 2016[PMID:27434027]),さまざまな研究や多くの国・学会による推奨でもそれを支持しているからです。 こうした栄養成分に関するエビデンスの応用には,地域や文化ごとの品への「翻訳」が欠かせ

    医学書院/週刊医学界新聞(第3275号 2018年06月04日)|栄養疫学者の視点から[第15話]お米にまつわる疫学の一端
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    paravola 2018/06/05
    有意な結果は白米のほうがLDLコレステロールをより下げるという予想外のもののみでした。玄米が疾患リスクを下げるエビデンスは未成熟といえます。未精製の穀物にはフィチンや残留農薬などが比較的多く含まれ...
  • 微小確率の過大評価 HPVワクチンの副反応はなぜ恐い?|医学書院/週刊医学界新聞(第3250号 2017年11月27日)

     行動経済学×医療 なぜ私たちの意思決定は不合理なのか? 患者の意思決定や行動変容の支援に困難を感じる医療者は少なくない。 連載では,問題解決のヒントとして,患者の思考の枠組みを行動経済学の視点から紹介する。 [第4回]微小確率の過大評価 HPVワクチンの副反応はなぜ恐い? 平井 啓(大阪大学大学院人間科学研究科准教授) (前回よりつづく) 「HPVワクチンの副反応が怖い……」 子宮頸がん予防のためのHPVワクチンの接種率は,ワクチン接種に最も望ましい第7学年(中学1年生)において2012年には65.4%でしたが,その後の副反応報道と国の積極的な接種勧奨の一時差し控えを受けて2013年には3.9%になってしまいました1)。 HPVワクチンがどのようにとらえられているかを調べるために,われわれの研究グループでは,接種対象世代(小学校6年生~高校1年生)でHPVワクチン未摂取の娘を持つ母親

    微小確率の過大評価 HPVワクチンの副反応はなぜ恐い?|医学書院/週刊医学界新聞(第3250号 2017年11月27日)
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    paravola 2018/04/09
    (昔はこういう結構なものはなかった)行動経済学×医療/起こる確率が低いもののほうが怖い?比較による合理的判断を促そう
  • 週刊医学界新聞〔座談会〕サルコペニアとフレイル(荒井秀典,葛谷雅文,若林秀隆)

    荒井 秀典氏(国立長寿医療研究センター副院長/老年学・社会科学研究センター長/日サルコペニア・フレイル学会代表理事) 若林 秀隆氏(横浜市立大学附属市民総合医療センター リハビリテーション科診療講師)=司会 葛谷 雅文氏(名古屋大学大学院医学系研究科 地域在宅医療学・老年科学分野教授/同大学医学部附属病院老年内科診療科長) 加齢に伴う症候群であるサルコペニア(Sarcopenia)とフレイル(Frailty)は,要介護の主な原因の1つである。その脆弱性は不可逆なものと考えられてきたが,適切な介入により一部は維持・改善できることが近年明らかになっている。 生命・機能予後の推定に大きく影響することからも,高齢者診療にたずさわる全ての医療者にとって無関係ではいられないサルコペニア・フレイル。紙では,その定義と意義,実臨床での介入戦略をお話しいただいた。 若林 サルコペニアとフレイルは,老年医

    週刊医学界新聞〔座談会〕サルコペニアとフレイル(荒井秀典,葛谷雅文,若林秀隆)
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    paravola 2017/04/12
    私が課題に感じているのは,医原性サルコペニアです/65~75歳の間に「メタボ対策」から「低栄養対策」に転換すべきです
  • 週刊医学界新聞〔対談〕社会疫学が解明する「健康格差」とその対策(近藤克則,イチロー・カワチ)

    近藤 克則氏(千葉大学予防医学センター社会予防医学研究部門教授/同大大学院医学研究院公衆衛生学教授/国立長寿医療研究センター老年学・社会科学 研究センター老年学評価研究部長) イチロー・カワチ氏(米国ハーバード公衆衛生大学院 社会・行動科学部長/社会疫学教授) “健康の社会的決定要因”を研究する学問「社会疫学」の進歩により,日でも健康格差の問題が脚光を浴びている。健康格差の縮小に向けて医療者は何ができるのか,興味を持つ人も増えてきているのではないだろうか。 紙では,社会疫学研究の第一人者であるイチロー・カワチ氏と,このたび『健康格差社会への処方箋』(医学書院)を刊行した近藤克則氏に,健康格差社会の解消に向けた社会疫学の最新知見をお話しいただいた。 近藤 カワチ先生との対談は2004年以来です(紙第2566号『「社会疫学(Social Epidemiology)」とは何か?』)。当時の

    週刊医学界新聞〔対談〕社会疫学が解明する「健康格差」とその対策(近藤克則,イチロー・カワチ)
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    paravola 2017/03/14
    (イメージが悪くなったので最近ではこう呼ぶらしい)日本で進む,世界最先端の社会疫学研究
  • 医学書院/週刊医学界新聞(第3019号 2013年03月18日) 〔連載〕続 アメリカ医療の光と影  第241回 「最先端」医療費抑制策 マサチューセッツ州の試み(11)

    〔連載〕続 アメリカ医療の光と影 第241回 「最先端」医療費抑制策 マサチューセッツ州の試み(11) 李 啓充 医師/作家(在ボストン) (3017号よりつづく) 前回までのあらすじ:2006年に皆保険制実現をめざして医療制度改革を断行したマサチューセッツ州にとって,皆保険制を維持するためにも医療費抑制が喫緊の課題となった。 「医療費抑制法」のポイント ここまで10回にわたって,2006年の「皆保険制」実施後,マサチューセッツ州で医療費抑制の気運が高まった経緯を紹介した。2012年8月に同州が成立させた「医療費抑制法」はその「集大成」ともいうべきものであったが,以下に同法の内容を概観する(ポイントとなる語句を下線で示した)。 1)医療費の伸びを州総生産額(gross state product:GSP)に連動させ,2013-17年はGSPの伸び以下,2018-2022年はGSPの伸びより

    医学書院/週刊医学界新聞(第3019号 2013年03月18日) 〔連載〕続 アメリカ医療の光と影  第241回 「最先端」医療費抑制策 マサチューセッツ州の試み(11)
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    paravola 2016/11/27
    この法律が成立するに至った最大の要因は、「せっかく実現させた皆保険制を維持するためには何としても医療費を抑制しなければならない」とする、政治の側の強い意思
  • 医学書院/週刊医学界新聞(第3197号 2016年10月31日) 短期集中連載[全3回] オバマケアは米国の医療に何をもたらしたのか? ■第2回 オバマケアの「デザイン」

     短期集中連載[全3回] オバマケアは米国の医療に何をもたらしたのか? ■第2回 オバマケアの「デザイン」 津川 友介(米国ハーバード公衆衛生大学院(医療政策管理学)リサーチアソシエイト) (前回からつづく) 政策が目的とする成果を達成するためには,科学的根拠に基づいた政策(Evidence-based policy)を「デザイン」することが必要不可欠である。臨床医学が病態生理とエビデンスを組み合わせるEBM(科学的根拠に基づく医療)を通じて患者の健康を最大化するように,医療政策学では理論(主に医療経済学の理論)とエビデンスを融合させること(図)で医療の質の向上や,医療費抑制をめざす。昔はデータが少なく医療政策学のエビデンスも乏しかったため,実務者の経験を基に政策をデザインするのが現実的であったのかもしれない。しかし,現在では理論もエビデンスも十分に存在するため,欧米では科学的根拠に基づ

    医学書院/週刊医学界新聞(第3197号 2016年10月31日) 短期集中連載[全3回] オバマケアは米国の医療に何をもたらしたのか? ■第2回 オバマケアの「デザイン」
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    paravola 2016/11/18
    (オバマケアでも「自己責任」)オバマケアが唯一許したのが喫煙による差別化である。喫煙者には保険料を50%までであれば高くしてもよいとされた
  • オバマケアへの「評価」(津川友介) | 2016年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

     短期集中連載[全3回] オバマケアは米国の医療に何をもたらしたのか? ■第3回(最終回) オバマケアへの「評価」 津川 友介(米国ハーバード公衆衛生大学院(医療政策管理学)リサーチアソシエイト) (前回からつづく) オバマ大統領も認めているように,立案段階で完璧な政策というのは存在しないため,あらゆる政策は科学的な評価を受け,その結果をもとに微調整を加えていく必要がある1)。つまり,ビジネスだけでなく,政策に関してもPDCAサイクルを回すことが重要である。PDCAサイクルとはPlan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)の4段階を繰り返すことで業務を改善していく手法である。政策であればPは政策立案(デザイン),Cは政策評価となる(図1)。しかし,政策をデザインした人と評価する人が同じであったら公平な評価をすることは困難である。経済的なものに限らずさまざまな利益相反が

    オバマケアへの「評価」(津川友介) | 2016年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
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    paravola 2016/11/11
    (国民・利用者がいない)オバマケアへの「評価」/つまり政策立案者(政治家,官僚)とアカデミア(研究者)の間でチェック・アンド・バランスの関係が成り立っているのである
  • オバマケアは米国の医療に何をもたらしたのか? 第1回 オバマケアの「正体」|週刊医学界新聞(第3195号 2016年10月17日)

    1965年にはメディケア,メディケイドが導入され高齢者と貧困層に対して公的医療保険が提供されるようになったため,無保険者の数が激減した。それ以降,オバマケア導入前までは無保険者の数はほぼ横ばいであった。 そもそも米国の医療保険は主に,①65歳以上の高齢者,身体障害者,透析患者が加入する公的保険のメディケア(連邦政府が運営),②貧困者が加入する公的保険のメディケイド(連邦政府と州政府が財源を出し合って運営),③それ以外の国民が加入する民間医療保険の3つから成り立っている。きちんと税金を納めてきた米国民は65歳になると自動的にメディケアに加入するようになっているため,高齢者に限って言えば,実は皆保険制度はすでに達成されていた。さらに雇用されている人の大部分は民間医療保険に加入していた。 しかし,メディケイドの加入要件を満たさない人(詳細は後述)や,メディケイドに加入するほど貧しくはないものの民

    オバマケアは米国の医療に何をもたらしたのか? 第1回 オバマケアの「正体」|週刊医学界新聞(第3195号 2016年10月17日)
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    paravola 2016/10/18
    そこでオバマ大統領は,メディケアと民間医療保険会社を競争させ,市場原理の中で民間会社を追い出そうとした。メディケアは巨大な公的保険制度で,競争すれば民間会社の分が悪いことは明らかであった
  • 医学書院/週刊医学界新聞 【〔連載〕続・アメリカ医療の光と影(37)(李啓充)】 ( 第2581号 2004年4月19日)

    〔連載〕続 アメリカ医療の光と影 第37回 神の委員会(18) 「公正な医療資源の配分をめざして(1)」 李 啓充 医師/作家(在ボストン) (2579号よりつづく) このシリーズでは,人工腎臓(透析)と人工心臓の開発の歴史を辿りながら,限られた医療資源を,どのようにして,公平かつ効率的に配分するかについて,市場原理と配給制の観点から考えてきた。 医療技術の進歩は,同時に,過去に例を見ない医療コストの高騰をももたらした。現在,先進諸国においては,GDPの10%程度を医療費に支出することが常態化しているが,今後も医療技術が進歩し続ける限り,コストがますます高騰化することは避け得ない。 しかし,どんなに富める国においても,社会全体として医療に振り向けることができる資源に限りがあることは明らかで,いかに素晴らしい医療技術が実用化されようとも,「ない袖は振れない」と,新たに開発された医療技術を医学

    医学書院/週刊医学界新聞 【〔連載〕続・アメリカ医療の光と影(37)(李啓充)】 ( 第2581号 2004年4月19日)
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    paravola 2016/09/27
    (命の選別)人工腎臓を実用化したスクリブナーと「神の委員会」/スクリブナーは腎透析の配給に当たって、配給に与ることができる患者の選択を「神の委員会」に託した
  • 医学書院/週刊医学界新聞 【〔連載〕続・アメリカ医療の光と影(23)(李啓充)】 (第2547号 2003年8月18日)

    〔連載〕続 アメリカ医療の光と影 第23回 神の委員会(4) 生命倫理の夜明け 李 啓充 医師/作家(在ボストン) (2546号よりつづく) 人工腎臓の実用化に成功したスクリブナーにとって,1人でも多くの患者に腎臓透析を提供できる体制を整えることが緊急の課題となった。スクリブナーは,自らが勤めるスウェーディッシュ・ホスピタルに「人工腎臓センター」を設立したのを皮切りに,シアトル市内外に人工腎臓センターを設立するための運動をはじめた。スクリブナーは,医学研究は私利私欲のために行なわれるべきではないという信念のもと,人工腎臓センターは非営利の組織とすることに専念した(註1)。 それだけでなく,1人でも多くの腎不全患者に腎透析を提供するためには社会による資金援助が不可欠(註2)と,スクリブナーはメディアの協力を仰いだ。しかし,資金援助に役立てたいと願っていたスクリブナーの思惑とは裏腹に,マスコミ

    医学書院/週刊医学界新聞 【〔連載〕続・アメリカ医療の光と影(23)(李啓充)】 (第2547号 2003年8月18日)
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    paravola 2016/09/23
    「ごく一部の患者しか救えない時にどの患者を救うべきか」という医療倫理上の難問題を解決することが「神の委員会」に委託された/「限られた医療資源の配分」は、「高額医療の配給制」と本質的には同じ問題
  • 終末期医療と医師の倫理(後編)/medicina42/6

    (前号よりつづく) 尾藤 ここからは,延命のための医療行為を開始しないということ,つまり「医療の差し控え」ということと,延命のための医療行為を中止すること,つまり「医療の中止」といこうことについて話をしたいと思います。 ■アメリカ流とイギリス流 「事前指示」か「医師の徳」か 尾藤 田中先生は,患者さんの意思をどれだけ医療に反映できるかは,非常に難しいということをおっしゃいました。先生は,アメリカで医療をされていますが,アメリカはその問いに対しては事前指示をとにかく普及させようという姿勢です。かたや,われわれがよくモデルとして引き合いに出すイギリスでは,むしろプロフェッショナルが患者人の“best interest”を「徳」というものをもって査定して,「やりなさい」という,そういう形がとられています。 両方ともわかりやすく,「アメリカ的な考え方だな」,「とてもイギリス的な考え方だな」と思う

    paravola
    paravola 2016/09/23
    移植はいちばん安上がりの医療で、すべての人が受けるべき医療ですが、黒人の人たちからみると「自分たちがそういう医療から阻害されているのは差別されているからだ」と、人工透析すら嫌がる人がいる