長妻昭厚生労働相は3日の参院本会議で、「施設内の親がいない子などについて、施設に対し、子ども手当相当額が行きわたる措置を検討している」と述べ、児童福祉施設に入所している子どもにも、月額1万3千円を支給する考えを明らかにした。対象は約5千人で、6億5千万円が必要になる見込み。保育サービスの充実など子育て支援策にあてる「安心子ども基金」を活用し、施設側に支給する方向で検討している。 民主党の松岡徹氏の質問に答えた。今国会に提出されている子ども手当法案は、親など子どもの扶養者に手当を支給する仕組みのため、施設に入所する子どもは対象となっていない。長妻氏は「2011年度以降は、制度のあり方を検討する中で子ども手当の恩恵が行きわたるよう検討を続ける」と述べ、10年度は暫定措置とし、恒久的な子ども手当の制度設計の中で改めて検討する考えを示した。