世界で初めてロータリーを実用化し、クルマに搭載したのではマツダではなく、西ドイツ(当時)のNSUヴァンケル社でした。1964年に同社が送り出した1ローター搭載の「ヴァンケルスパイダー」が世界初のロータリーエンジン搭載車となります。 しかしこのヴァンケル社のロータリーエンジンには、ローターハウジングの内壁に傷が付くチャターマークが発生するトラブルがありました。同社はこの問題を克服する事が出来ず、ロータリー技術を諦めます。そしてこのロータリー技術の供与を受け、開発を引き継いだのが「マツダ=東洋工業」であったというわけです。 NSUヴァンケル社から技術供与を受けたマツダ、しかし日本に持ち込んだこのロータリーエンジンは未完成で、市販・量産できるレベルではありませんでした。その原因が、前述の「チャターマーク」の発生…。ちなみにこの症状をマツダはNSU側から知らされていなかったともされています。その無