クラフトビールやクラフトジンなど、近年、小規模の設備で手造りされたアルコール飲料が世界的に注目されています。"クラフトSAKE"もそのひとつで、2016年にはイギリスでカンパイ・ロンドン・クラフト・サケが、2018年1月にはアメリカでブルックリン・クラが開業するなど、海外で酒造りに取り組む人が増えてきました。 そして2018年10月、イギリス・ケンブリッジに、堂島酒醸造所(Dojima Sake Brewery)がオープンしました。大阪にある堂島麦酒醸造所を母体とする酒蔵で、日本企業がヨーロッパに設立した初めての酒蔵です。 ケンブリッジ郊外に10万坪という広大な敷地をもつ堂島酒醸造所は、その設備や醸造能力をみると、いわゆる"クラフトSAKE"とは言えません。しかし、彼らの存在が世界中にクラフトSAKEを生み出す起爆剤になり得ることが、取材を通して見えてきました。 日本から遠く離れた地に酒蔵