ひと文字単位で考えるのでなく文字を組んで単語になった状態、つまり集合体としたときに読みやすいようにつくられているのが、文章を組むための欧文書体です。小文字 d や y などの上下の飛び出しと同じように、すごく大事なことなのに日本ではあんまり気にされていないのが、文字と文字との間のリズム感です。 日本語フォントに含まれるローマ字のデザインには、1文字1マスの日本語に合わせて等幅に m も i も正方形の一文字分につくった「全角英字」が備わっています。それとは別に、フォントによっては、全角の半分のスペースに収まる等幅の「半角英字」や字形に合わせた字幅を持った(プロポーショナル)英字が入っています。 英文などの文章を読むときには、ひとつひとつの文字の形だけでなく、リズム感も大事です。日本語は1文字1マスが基本ですが、欧文のアルファベットは文字の形によって幅が変わります。画数の多い M m などの