日本オラクル株がさえない。3月中旬に1万1600円をつけ、昨年4月の上場以来の安値となった。最近でこそ1万7000円台へ回復しているものの、公募価格5万4815円(株式分割調整後)を大幅に下回ったままだ。 背景には世界的なハイテク株急落がある。株価が1株利益の何倍になっているかを示すPER(株価収益率)を見ると、日本オラクル株は上場時の700倍以上から直近の133倍前後にまで下がった。ほかのハイテク企業と同様に、理論的に説明不可能な水準から株価が調整している段階と言える。 しかし、問題はこれだけではない。日本オラクルについては、市場関係者の間で「ハイテクのソフト会社ではなく、ローテクの販売代理店ではないか」という見方がくすぶる。ハイテク株でなければ、PER133倍でも割高だ。 親会社の米国オラクルは世界第2位のソフト会社で、名実ともに巨大ハイテク企業だ。一方、子会社の日本オラクルは親