今年は日本と韓国の国交が正常化して50年になる。李明博(イ・ミョンバク)前大統領の竹島(韓国名は独島)上陸を契機に悪化した関係を改善する動きが最近になり見られるが、今日まで首脳会談は実現していない。関係の悪化に円安ウォン高と韓国経済の減速が重なったため、両国間の貿易額(ドルベース)は2012年以降3年連続で前年を下回った。 日韓関係の悪化は歴史認識問題に起因するが、関係の修復が進まないことには、韓国にとって日本の重要性が低下したことが影響している。まず冷戦体制の崩壊に伴い安全保障面で、次に韓国経済のグローバル化により経済面で低下した。他方、2000年代に安全保障と経済の両面で韓国にとって重要性が高まったのが中国である。 以下では、こうした視点に基づき、近年の韓国経済の動き、日韓経済関係への影響について触れ、最後に今後の日韓関係について展望したい。 中国の成長鈍化で韓国の輸出が減少 近年、韓