さて、俺は腕利き大工に養蜂用の巣箱の試作を頼んでいる間に、万国食堂で使うための西洋野菜の種や羊や山羊などを水戸の若様経由で長崎奉行を通じて飛脚を長崎に飛ばして手に入れようとしている。 具体的にほしい野菜は玉ねぎ、唐辛子、セロリ、アスパラ、キャベツ、後は京野菜の金時人参などだ。 これ等のなかで玉ねぎやキャベツは現状日本に入ってきても食用ではなく観賞用とされ食材としては広まってない。 冬の鍋用に白菜も是非欲しいのだが、白菜は栽培がかなり難しいらしいので今はおいておく。 「特に玉ねぎやセロリがあればデミグラスソースやウスターソースができるしさらにトマトのタネを自家菜園に植えて夏にトマトができればトマトソースやトマトケチャップなんかも作れそうだしな。 唐辛子が手に入ればラー油も作れるし。 麻婆豆腐とかは色々調味料が必要だから難しいかね」 万国食堂を称するなら、マヨネーズだけだとやっぱり、ちときつい